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先物・オプション戦略週報
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☆ 日本株式市場
先週の日本市場は権利付き最終日から権利落ち日までは買戻しも交えて堅調な展開となり、3月暴落後の高値を更新する場面もあったが、米大統領選挙のテレビ討論会の結果で売り急ぐ動きとなったり、東証のシステムダウンで終日取引が停止されたり、週末にはトランプ大統領の新型コロナウイルスの感染拡大が続いたりと、週後半からは波乱含みとなった。買われすぎ銘柄も多いことから決算発表を前に手仕舞い売りを急ぐ動きもあって、ちょっとした材料でも売り急ぐということになっている。
今週の日本市場は週末に米国株は軟調だったが、夜間取引やシカゴ市場の日経平均先物が堅調だったことから買い先行となりそうだ。ただ、米トランプ大統領の容態や新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないということになると戻りの鈍さを嫌気して売りなおされることになるのだろう。
積極的に買いあがる材料はなく、売られすぎたものの修正高だかだけでは上値も重いと思われ、買戻し一巡となったものから売られるということになりそうだ。米国株が完全に崩れるということになると、一気に下値を試すことになるのだろう。
今週は週前半は全く注目される指標の発表はなく、水曜日に外貨準備高や景気動向指数の発表があり、木曜日に経常収支や企業倒産件数、景気ウォッチャー調査、オフィスビル市況が発表される。金曜日は家計調査や毎月勤労統計が発表される。
☆ 一目均衡表 テクニカル分析
・日経平均
週末に基準線も下回っており、少なくとも75日移動平均線や雲のサポートを確認するところまでは売られるのではないかと思う。25日移動平均線も下落するところでもあり、下値を試す動きになるのだろう。
予想レンジ 22,500円~23,500円
→ http://s-pyxis.com/weekly/nk.png
☆ 今週のオプション戦略
米国株が堅調ということもあり日経平均も高止まりとなっている。米国のVIX指数も強含みではあるものの、いっこうに上昇は見られず、底割れ懸念というよりはまだまだ保ち合いが続くと宇味方なのだろう。ただ、米大統領選挙が近づくにつれ、ボラティリティーは上昇してくるものと思われるのでで、そろそろ11月限月で「どちらかに大きな動きとなる」というようなポジションを作ってもいいのでぇはないかと思う。
日本市場では週末の急落で、特に節目とみられる23,000円を割り込む場面もあったことで、日経平均VIも大きく上昇してきた。この流れが週明けも続くのかどうかということだが、まだ日経平均VIの上昇は限定的となりそうだ。週末の夜間取引やシカゴ市場の日経平均先物が堅調なので、高く始まり、日経平均VIも下がると思うので、新たにオプションの買いポジションを作るタイミングと考える。
今週の戦略としては引き続きスプレッドの組み合わせを考えるが、ベアスプレッドだけでもいいのではないかと思う。また、日経平均VIが低下するところで、ディープアウトの11月限月のロングストラングルを組むのも一考だ。期近はショート、期先はロングのカレンダースプレッドでもいいかもしれない。
→ http://s-pyxis.com/weekly/nkvi.png
11月から有料で配信されます。(提供:Investing.comより)
著者:清水 洋介