米スマートフォン決済企業Squareは8日、購入総額約53億円でビットコイン約4700BTCを購入したことを明らかにした。同社が公式サイトで発表した。
発表によると、Squareは「ビットコインは経済的パワーを手に入れる手段であり、世界にグローバル通貨システムに参加する手段を提供すると信じている。そしてこれは会社の目的と一致している」と声明を出した。
今回の投資は、2020年の第2四半期末(4月−6月期)時点で、同社の総資産の約1%に相当する額となった。
SquareはTwitterの創業者でCEOであるJack Dorsey氏が2009年に設立したモバイル決済サービス企業だ。現在は、米国だけでなく、カナダ、日本、オーストラリア、アイルランド、スペイン、英国でもオフィスを構えている。
Jack Dorsey氏は、ビットコインを筆頭に暗号資産に前向きな人物と知られている。
実際にSquareは2017年に、スマートフォンやタブレット端末のアプリ「Cash App」で、キャッシュレス決済のほか、ビットコイン販売サービスを提供している。
Squareは8月、第2四半期決算の報告で、Cash Appを通したビットコイン販売の売上高が8億7500万ドル(約923億円)に達したことを発表した。前年同期の1億2500万ドル(約132億円)から約600%急増したことになり、確実にビットコイン販売の事業を拡大していることが伺える。
Squareの幹部Amrita Ahuja氏は、今回のビットコインの購入は「投資」であるとし「ビットコインは将来、よりユビキタスな通貨になる可能性を秘めていると信じています。採用が拡大していく中で、我々は規律ある方法で学び、参加していくつもりです 」「より包括的な未来に基づいて製品を構築している我が社にとって、今回の投資はその旅の一歩です」と述べた。
Squareが53億円ものビットコインを購入したと発表し、Twitterで拡散されたことを受け、ビットコイン価格は急伸し、8日未明、一時116万円台まで上昇した。その後も底堅く、記事執筆時点では115万円台で推移している。(提供:月刊暗号資産)