米国のデジタル資産企業グレイスケール(Grayscale)の関連会社、グレイスケール・インベストメント(Grayscale Investments)の投資信託商品「グレイスケール・イーサリアム・トラスト」が、米証券取引委員会(SEC)の報告会社(Reporting Company)として登録された。12日、グレイスケール・イーサリアム・トラストが公式サイトで発表した。

イーサリアム
(画像=月刊暗号資産)

グレイスケールは米最大のデジタル資産会社だ。1月には「グレイスケール・ビットコイン・トラスト」も認可されており、今回は暗号資産(仮想通貨)投資信託商品としてSECに認可された2例目の報告会社となる。

グレイスケール・イーサリアム・トラストは、8月にSEC登録届出書の正式フォームである「Form10」を提出していた。

今回、正式に認可されたことで、今後、財務諸表を含む四半期報告書および年間レポートをSECに提出することが義務化される。米取引所法に基づくその他のすべての義務を遵守していかなければならない。

しかし、報告会社になることで商品の透明性を向上させることができ、投資家たちからの信頼が高まり資金の流入が期待される。

また、私募を通じて購入した投資信託商品は売却まで通常「1年」に設定されている「ロックアップ期間」があるが、「6ヶ月」に短縮することも可能になり、より早い流動性の機会を得ることができる。

グレイスケール・インベストメントが運用するイーサリアム・トラストは、10日の時点で約8.1億ドル。SECへの登録申請の発表を行なった8月上旬に公開された約7.4億ドルより約10%増加している。

12日、グレイスケール・イーサリアム・トラストがSECに認可されたことが発表されると、市場は即座に反応。イーサリアム価格は一時前日比4.5%の上昇を見せた。

グレイスケール・イーサリアム・トラストの好材料でビットコイン価格も連れ高となり記事執筆時点で上昇を続けている。(提供:月刊暗号資産