Bloombergが10月上旬に発表したレポートで、米ドルとペッグしたステーブルコイン・テザー(USDT)が「来年末までに、時価総額で2位のイーサリアムを上回る可能性がある」と言及した。14日、海外メディア「CINJOURNAL」が報道した。
報道によると、Bloombergが発表した「2020年第4四半期暗号資産アウトルックレポート」では、「ビットコインとステーブルコインの需要が、このまま継続すれば、テザーは時価総額でイーサリアムを抜いて第2位になる」と語られている。
またレポートでは、将来的に暗号資産(仮想通貨)市場はビットコインに加え、ステーブルコインと中央銀行発行通貨(CBDC)へと主要通貨が移り変わり、新たな暗号資産の道が開かれると予測した。
Bloombergは、2019年から20年まで時価総額300億ドル前後だったイーサリアムを例に挙げてテザーと比較した。7月下旬から8月にかけて急騰し、現在は一転して落ち着きを見せたDeFiは一時のブームとして比較対象から除された。
一方で、テザーの時価総額は2017年から市場の成長とともに順調に伸びてきていることを指摘した。今年、年初の時価総額は約41億ドルだったが、記事執筆時点では約165億ドルになっている。
テザーは今年5月にリップルを抜いて時価総額が3位になったことも話題になった。
米国の暗号資産取引所ではビットコインだけでなくテザーも多くの暗号資産とペアになっており、基軸通貨としての側面も持ち合わせている。
各国で暗号資産が規制され、市場が拡大しつつある今、投資家たちによって米ドルとペッグされたテザーの需要も高まっている。
Bloombergは現在の堅調な暗号資産市場の傾向から「何か重要なことが起きなければならなければ、今後もテザーの拡大は止まらないだろう」「現在の動向が続けば、テザーの時価総額は来年にはイーサリアムを超えるだろう」と述べている。(提供:月刊暗号資産)