「家計がどうしても苦しい」「お小遣いが足りなくて欲しいものが買えない」などの悩みがある場合、カードローンを活用してみることも方法の一つです。しかし、「仕事をしていない専業主婦でもカードローンで借り入れができるのか」と不安に感じている人もいるかもしれません。専業主婦がカードローンの借り入れをする際にはどんな条件があるのでしょうか。

また家族に知られることなく、借り入れることはできるのでしょうか。この記事では、専業主婦がカードローンを借り入れたいときに押さえておきたいポイントについて解説していきます。

専業主婦でもカードローンは利用できる

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(画像=PIXTA)

専業主婦でもカードローンの利用はできるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

専業主婦でもカードローンの申し込みが可能になる条件

すべての銀行ではありませんが専業主婦のカードローン利用を認めているところもあります。まずは、銀行カードローンの申込条件や商品概要の例を確認してみましょう。
※紹介内容は一例です。申込条件、商品概要はカードローンによって異なります。申し込みの際は各社の詳細をご確認ください。

・申込条件

申込者の居住地 ・日本国内に居住している人
・外国籍の人は永住許可を受けている人
申込可能年齢 満20歳以上65歳未満
収入 ・本人に安定・継続した収入がある人
※パート・アルバイト、自営業、専業主婦も申込可
(専業主婦で配偶者に収入がある場合、限度額50万円)
※学生は申込不可
※現在収入がある人でも退職予定の人は申込不可
その他 保証会社の保証が受けられる人

・商品概要

資金使途 自由
※事業資金は不可
借入限度額 10万~800万円
借入利率 3.8~13.8%
※変動金利
保証人 不要

上記の申込条件の例を確認すると専業主婦でもカードローンの申し込みは可能です。ただし「配偶者に収入がある」「借入限度額は50万円」といった条件が付く場合があります。専業主婦でカードローンを利用したい場合は、各社の申込条件を必ずチェックしてください。

消費者金融でカードローンを考えている専業主婦は要注意

一部の銀行カードローンは専業主婦でも申し込みできます。ただ、すべての金融機関で申し込みできるとは限りません。特に消費者金融で申し込みを考えている場合は注意してください。

参考までに消費者金融の申込条件の一例を見ていきましょう。

申込可能年齢 20歳以上69歳以下
収入 ・本人に安定した収入がある人
※主婦・学生でもパート・
アルバイトで安定した収入がある人は申込可能

・専業主婦は消費者金融系カードローンの申込不可
こちらの消費者金融では主婦の申し込みを受け付けているものの、本人に安定した収入があることが条件です。そのため本人にまったく収入がない場合は申し込み自体できません。多くの消費者金融では同様の条件となっています。ただし正社員でなくとも大丈夫です。例えば、パートやアルバイトで安定的に給与を得ていれば主婦でも申し込み可能です。

・配偶者貸付について
専業主婦で収入がない場合でも配偶者貸付が利用できないか確認してみましょう。配偶者貸付とは、貸金業法で定められた手続きを経れば夫婦の年収を合算した金額の3分の1以下までの借り入れができるという制度です。例えば夫の年収が300万円、妻の年収が0円の場合は、合算金額300万円の3分の1である100万円までの借り入れが可能となります。

しかし借入金があるときは、借入金額分を差し引いた金額が借入限度額になる点に気を付けてください。また配偶者貸付を利用する際は、配偶者の同意も必要になるため、内緒で借り入れすることはできません。

専業主婦でもお金を借りられる!カードローン人気ランキング

専業主婦でもお金が借りられる人気のカードローンについて紹介します。これから借り入れを考えている人はぜひ参考にしてください。以下は、紹介するカードローンの概要です。

  銀行名 申込可能年齢 利用限度額 金利
※極度額によって変動
(2020年10月現在)
1 楽天銀行 満20歳以上62歳以下
※専業主婦は60歳以下
10万~800万円 年1.9~14.5%
2 イオン銀行 満20歳以上65歳未満 10万~800万円 年3.8~13.8%
3 新生銀行 満20歳以上70歳未満 1万~500万円 年4.5~14.8%
4 ジャパンネット
銀行
満20歳以上70歳未満 10万~1,000万円 年1.59~18.0%
5 セブン銀行  満20歳以上70歳未満 10万~100万円 年14.0%、
もしくは15.0%

詳しい特徴も交えながら一つずつ解説していきます。

1位:楽天銀行

楽天銀行のカードローンの大きな特徴は以下の通りです。

・専業主婦と収入がある人で申込可能年齢が違う
・専業主婦の利用限度額は50万円
・楽天銀行口座を持っていなくても利用可能

楽天銀行カードローンは、「自行口座がない状態で利用できる」というメリットがあります。そのため新たに銀行口座を作りたくない人にもおすすめです。ただし専業主婦が利用する場合は「申込可能年齢の幅が狭くなる」「利用限度額が50万円まで」という点に注意しましょう。

2位:イオン銀行

イオン銀行のカードローンの大きな特徴は以下の通りです。

・専業主婦の利用限度額は50万円
・イオン銀行口座を返済用口座に指定している場合、カードローンの返済用口座が口座振替時に残高不足になっていたら不足分が自動融資される

イオン銀行カードローンの大きなメリットは「自動融資」が行われる点でしょう。イオン銀行口座をカードローンの返済用口座にしていると当該口座で他の振替請求があった場合、残高が不足していてもカードローンから自動的に融資が行われるのです。そのため毎月の請求時に慌てることはなくなるでしょう。ただし自動融資額は利用限度額の範囲内となる点は注意してください。

3位:新生銀行

新生銀行のカードローンの大きな特徴は以下の通りです。

・初めての契約でTポイントが1,000ポイント貯まる
・新生銀行の預金口座を持っていなくても利用可能

新生銀行では、カードローンの初めての契約でTポイント1,000ポイント付与が行われます。さらに収入を証明する書類を提出し提出した月の翌月末時点の借入残高が10万円以上あれば、さらに1,000ポイント付与。ちなみに新生銀行カードローンは新生銀行の普通預金口座を持っていなくても利用可能です。

4位:ジャパンネット銀行

ジャパンネット銀行のカードローンの大きな特徴は以下の通りです。

・初回借入日から30日間利息0円
・自動融資が行われるため、普通預金口座が残高不足の場合も口座自動振替やVISAデビット決済、ATM出金が可能

ジャパンネット銀行の大きなメリットは初回借入から30日間は利息が0円となる点です。例えば契約後まったく利用せず数ヵ月後に初回借り入れをしたとしても、そこから30日間は利息がかかりません。また口座自動振替やATM出金時に口座残高が不足した場合は、自動融資が行われます。自動融資を希望する際は、ログインを行い自分で設定することが必要です。

5位:セブン銀行

セブン銀行のカードローンの大きな特徴は以下の通りです。

・セブン銀行アプリを利用するとキャッシュカード到着前から出金可能
・利用限度額は10万円、30万円、50万円、70万円、100万円の5通り

セブン銀行カードローンは、審査通過後にアプリを利用するとキャッシュカードが到着する前に取引を始められます。最短2営業日で借り入れが可能になるのです。急いでお金が必要な人にはおすすめのカードローンです。利用限度額は10万円、30万円、50万円、70万円、100万円の5通りで、限度額100万円は初回借り入れから約6ヵ月以上経過した契約中の人に限られます。

専業主婦がお金を借りたいときに気を付けたいこと

専業主婦がお金を借りたいと思ったら以下の4つの点をチェックしましょう。

収入はゼロでもいいのか、少額でも収入が必要なのか

「収入がないといけないか」は、必ず確認しておきましょう。収入がないと申し込めない場合は、「収入金額まで問われるか」をチェックしておくと安心です。

収入0円でも作れるカードローンはある

一部の銀行系カードローンは、収入がまったくない専業主婦でも利用可能です。しかし消費者金融系のカードローンは収入がないと利用できません。ちなみに毎月安定的に入ってくる収入が少しでもあれば申し込みはできます。

借入総額は制限されているか

消費者金融系のカードローンは、貸金業法に準じた運営を行っているため、総量規制の対象です。そのため年収の3分の1以上の借り入れはできません。ちなみに他の消費者金融系のカードローンで借り入れがある場合は、年収の3分の1から現在の借入金額を差し引いた額までしか借りることができません。
※カードローン会社の審査の結果、年収の3分の1の金額よりも利用限度額が低くなる場合もあります。

銀行系カードローンは、総量規制の対象ではありません。ただ各銀行独自の規制があるため、消費者金融系カードローンより高い金額を借りられるわけではない点は押さえておきましょう。また申込時には、他社の借入状況を確認されます。他の借り入れが多すぎる場合は「審査に通らない」「利用限度額が低くなる」といった可能性もあります。

金融事故を起こしていないか(ブラックリスト入りしていないか)

今までに金融事故を起こしていた場合は、カードローン審査に通る確率は非常に低くなります。金融事故とは、返済金の滞納や民事再生などがある場合のことです。そのためお金を借りたい場合は個人情報機関へ情報開示請求を行い、「今までに金融事故を起こしていないか」「借入金の滞納はないか」をまず確認してください。

銀行系カードローンの特徴を確認

銀行系のカードローンには、どのような特徴があるのでしょうか。

銀行カードローンの特徴

都市銀行や地方銀行など全国の金融機関で申し込みができる銀行系カードローンの主な特徴を挙げていきます。

・収入がなくても借り入れできる
銀行系カードローンの中には、まったく収入のない専業主婦でも借りられる商品もあります。例えば「現在働いていない」という人でも配偶者に安定的な収入があれば申し込みは可能です。

・総量規制の対象外
銀行系カードローンは、銀行法に基づきサービスが提供されているため、貸金業法が定める総量規制の対象にはなりません。そのため「借入限度額は年収の3分の1」といった決まりがないことが特徴です。しかし各銀行で独自にルールを設けていることも多い傾向のため、総量規制がある場合よりも多く借りられるとは限りません。

・消費者金融系より審査が厳しい
消費者金融系カードローンの場合、申込即日に審査が完了し契約・借り入れまで行えることが珍しくありません。一方銀行系カードローン審査では、個人向け融資の申し込みがあった場合、警察庁データベースで反社会的勢力かどうかを確認するようになっています。そのため消費者金融系よりも審査が厳しく、時間がかかる傾向です。

・配偶者の同意は不要
専業主婦が銀行系カードローンの申し込みをする場合、配偶者の同意を得る必要はありません。なぜなら配偶者貸付とは商品が異なるからです。そのため配偶者に知られずにカードローンを利用することもできます。しかし送付物などから配偶者に知られてしまう可能性はあるため、注意が必要です。   

消費者金融カードローンの特徴

参考までに消費者金融のカードローンの特徴についても見ておきましょう。

・収入がなければ借り入れできない
多くの消費者金融のカードローンでは、申し込みできる人を「安定的な収入がある人」としています。ただし年収額の制限はありません。そのためパート・アルバイトなどで収入を得ている人であれば申込可能です。

・総量規制の対象になる
消費者金融のカードローンは、貸金業法に則ってサービスが提供されています。そのため総量規制の対象です。つまり年収の3分の1を超える金額の借り入れができません。この点からも収入がゼロの専業主婦は借りられないことがわかります。

家族に知られずにお金を借りることはできる?

銀行系のカードローンは家族に知られずに借り入れができるのでしょうか。利用したい会社を選ぶ際は、以下の2つを確認してください。

郵送物はあるのか

郵送物から家族に知られてしまうことはよくあります。そのため契約前に「書類の郵送があるか」「カードが自宅に送られてこないか」については必ず確認しましょう。もし送られてくる場合は「日にち指定で送ってもらえるか」も尋ねておいてください。

電話などはあるのか

カードローンの審査の一環で勤務先に電話をかける場合があります。勤務先がない専業主婦の場合は、自宅にかけることがあるようです。審査では社名を名乗らずに電話をかけることが一般的ですが、場合によっては電話から家族に知られてしまう可能性もあります。

借り入れは計画的に利用しよう

カードローンは「少しお金が足りなくなった」「臨時で出費が必要になった」といったときの心強い味方です。専業主婦でも借りられるカードローンはいくつもあるため「利用してみたい」と思っている人も多いのではないでしょうか。しかし忘れないで欲しいのは「借入金は必ず返さないといけない」という点です。

借り入れを申し込む前に「毎月返済していけるのか」について、しっかりとシミュレーションを行ってから決めるようにしましょう。決まった期日に返済できないと遅延損害金が発生したり個人信用機関へ金融事故として登録されたりするなど、今後の借り入れにも大きな影響を与えかねません(※一部、遅延損害金不要のカードローンもあります)。

また、カードローンは近くのATMからも現金を引き出せるなど気軽に利用できることがメリットです。つい借りすぎてしまわないように、計画的に使うよう心がけましょう。

文・田尻宏子
複数の金融機関での勤務経験や証券外務員第一種、ファイナンシャル・プランニング技能士2級の資格を活かし、金融関連専門のライターとして活動中。生損保・不動産・ローンの情報を中心に「誰でも分かりやすい記事をお届けする」をモットーに執筆。

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