全米でビットコインATMや決済ネットワークを提供しているLibertyXは、米国内に設置している5,000台のATMでビットコインの売却機能を追加したことを明らかにした。

発表によると、ユーザーはATMでビットコインを売却して、現金を受け取ることができるようになったという。これまで同社のATMではデビットカードを使用したビットコインの購入のみを取り扱っていた。

ビットコイン
(画像=月刊暗号資産)

今回のビットコイン売却機能追加について、LibertyXのCEO、Chris Yim氏は「米国内には他社製品も含め約1万5,000台のビットコインATMがあります。しかし消費者がビットコインを売却して現金化できる機能が付いたATMは2,000台に満たないのが現状です」「今回、同社の5,000台のATMに『キャッシュアウト機能』を追加することで、ビットコインを売却できるATMの数が全米で3倍に増えることになります」「消費者は、ビットコインを簡単かつ迅速に売却して現金に戻すことができることを知っていると、ビットコインを購入する際の安心感が増します」と語った。

またChris Yim氏は、最近のビットコイン価格の上昇にも触れ、「ビットコインの価格が高騰する中、消費者は電信送金や銀行振込の遅延に対処することなく、ビットコインを売却する方法を探しています」と、同社のATMの利便性を述べた。

ATMでビットコインを売却する際には独自の手数料が掛かることになる。LibertyXによると、ビットコインATMの現金引き出し手数料は8%だという。ユーザーが売却するビットコイン価格は取引所のインデックスに基づいており、コインベースの価格を基準にしている。

ビットコインATMは、現在、現在世界71ヵ国で約1万台以上ある。

ノルウェーの金融サービス企業「AksjeBloggen」の調査によると、今年9月時点でビットコインATMの数が過去1年で87%上昇した。2019年9月時点では5,336台だったが、2020年だけで約3,900台の新しいATMが追加されている。

米国では約7,800台以上のビットコインATMがあり、世界で最もビットコインATMが多い。続いて2位はカナダだが約850台となっている。3位は英国であり、4位以降はオーストリア、スペインとなっている。

日本にもかつてはビットコインATMがあったが、現在の設置台数はゼロとなっている。(提供:月刊暗号資産