米暗号資産(仮想通貨)取引所のCoinbase(コインベース)が、本格的な日本進出に向けて準備を進めているようだ。
同社CEOのBrian Armstrongは自身のTwitterで「日本で多くの職種を募集している」と投稿。公式ホームページによると、以下の9職種を募集している。
- サポートアナリスト(会計業務)
- サポートアナリスト(決済業務)
- データサイエンティスト
- 内部監査責任者
- 財務アナリスト
- オフィスマネージャー
- テクノロジスト
- AMLオフィサー
- マーケティング責任者
同社は2020年3月、暗号資産取引業協会(JVCEA)の第二種会員として登録された。
第二種会員は「暗号資産交換業者又は暗号資産関連デリバティブ取引業者となるための登録申請中又は登録申請を予定する事業者」として位置付けられている。これによってコインベースが日本で本格的に暗号資産事業の展開を目指していることが判明した。
コインベースは2012年に創業された世界的な暗号資産取引所だ。
同社のシステムは24ヶ国で利用可能で、現在は3,500万人以上のユーザーを抱えている。
2020年8月に中国富裕層向けメディア「胡潤百富(フルン・レポート)」が発行した世界のユニコーン企業リストで、同社は586の企業の中で31位にランクインするなど、業界内での存在感を強めている。
また同年7月には株式公開(IPO)を計画していることが匿名の関係筋によって明かされ大きな話題を読んだ。関係筋によれば、早ければ年内に上場するとのことだ。実際に上場となれば、米主要暗号資産取引所で初の出来事となる。
日本進出に向けて動いているのはコインベースだけではない。
今年9月にはKraken(クラーケン)が金融庁より暗号資産交換業者の認可を受けている。
さらに、Binance(バイナンス)も今年1月より国内暗号資産取引所TaoTaoと提携に向けて協議を行った。
こちらは10月に交渉が終了し提携にまでは至らなかったが、海外の暗号資産取引所が日本市場への進出に向けて動きを加速させているという点において重要な出来事となった。
海外暗号資産メディアBitcoin.comが行った金融庁への取材によると、現在100社以上の海外暗号資産取引所が日本市場進出を目指し金融庁に問い合わせや相談をしているという。
このような動きを鑑みると、今後ますます海外暗号資産取引所による日本市場への参入例が増えていくのではないかと考えられる。(提供:月刊暗号資産)