「2日新甫(しんぽ)が荒れる」とは
あなたは「2日新甫が荒れる」という言葉を聞いたことがあるだろうか。これは、「2日から取引が始まる月は相場が荒れる」という意味であり、「2日新甫が荒れる」という言い方は格言である。『新甫』とはもともと商品先物で使われていた用語で、限月が変わるという意味で使用されていた。2日新甫とは、月の初日が日曜日、2日月曜日から取引がはじまることになる。今回はこの「2日新甫が荒れる」に信憑性がどのくらいあるのか検証しいきたいと思う。
「2日新甫が荒れる」を徹底検証
まず、その月が大きく下落しているかどうかを検証するため、日次データで2日の寄付きから月末最終日の終値を日経平均で比較してみる。2003年から2013年までの10年間で、2日から取引が始まる月は全部で17回あった。
そこで、月末に株価が下落していた月は9回、対して月末に株価が上昇していた月は8回だった。また、一番大きく下げているのが2008年の6月の861円マイナスで下落率は6%ほどだったが、これはサブプライムローン危機の影響であり、この月に限ったものではなかった。例えば、同2008年の10月でも同じ方式で検証すると2819円マイナスとの結果になっている。
今回の検証で言えば「2日新甫が荒れる」は当てはまらない格言だと言える。