ウォール街の大手資産運用会社が、暗号資産(仮想通貨)業界に参入する可能性が浮上した。

米証券取引委員会(SEC)に提出されたレポートによると、2950億ドル(約30兆円)の運用資産を誇るグッゲンハイム・パートナーズ(Guggenheim Partners)が、ビットコイン投資を検討していることがわかった。

ビットコイン
(画像=月刊暗号資産)

27日に提出されたレポートによると、同社のファンドの1つで、50億ドル(約5,200億円)もの純資産を持つ「Guggenheim Macro Opportunites Fund (マクロ機会ファンド)」が、米大手暗号資産ファンド・グレイスケール(Grayscale)の「グレイスケール・ビットコイン・トラスト(Grayscale Bitcoin Trust:GBTC)」に投資を検討しているという。

投資額は最大で純資産の10%に当たる5億ドル(約520億円)にのぼるとされている。投資行う場合はマクロ機会ファンドの子会社を介するとのこと。

SECに提出されたレポートでは、「(マクロ機会ファンドが)GBTCへ純資産額の最大10%を投資することで、間接的にビットコインへの投資機会を求めることができる」と述べていることから、ビットコイン投資に対して前向きな姿勢を示しているようだ。

既述の通り、グッゲンハイムは運用資産2950億ドル以上を有する大手資産運用会社だ。近頃、ビットコインへの投資を表明する企業が増加しているが、その中でも企業規模は最大級と言える。

一方のグレイスケールは世界最大級の暗号資産運用会社として、現在108億ドル(約1兆1,200億円)の暗号資産を運用している。

そのうち、GBTCだけで90億ドル(約9,375億円)以上を運用しており、その額は増加傾向にある。

今年9月の時点で、グレースケールは現在のビットコイン供給量の2.4%相当を保有していることが観測されており、今月17日GBTCのビットコイン保有量は50万BTC以上であることを報告している。

グレースケールはさらにビットコインを買い増していくことも明らかにしている。(提供:月刊暗号資産