Facebookの独自暗号資産(仮想通貨)「Libra(リブラ)」を推進するために設立した「 Libra Association(リブラ協会)」は1日、暗号資産名をLibraから「Diem(ディエム)」に変更することをリリースで明らかにした。
また同時に、Libra協会も「Diem Association(ディエム協会)」に名称変更する。
Diemはラテン語で「day(日)」を意味する言葉だ。
Diem協会は「この名称はプロジェクトに新しい1日をもたらすだろう」と期待している。
Diem協会(旧Libra協会)の幹部はロイターの取材に対し、「Libraの名称は規制当局の厳しい評価を受けたプロジェクトを想起される」と述べた。Diemの改名は金融当局の承認と暗号資産発行に向けた、組織改革の一環という。
2019年6月、Facebookは暗号資産Libraの開発・発行を発表した。
Libraは複数の法定通貨で価格構成されたバスケット型のコインを想定し、世界中で利用を拡大させることを目指していた。
しかしLibraとしての構想発表後に各国の金融規制当局や中央銀行から金融システムへの悪影響を懸念する声が相次いだため、当初予定していたバスケット型のコインから、単一の法定通貨に裏づけられたステーブルコインを発行すると発表していた。
Diem協会のCEOであるStuart Levey氏はリリースで「新たな名称はプロジェクトの成熟度と独立性の高まりを示すはずだ」と述べた。
まずは、ドルを裏付け資産とする「米ドル版Diem」の発行を目指すという。
Levey氏は、ディエムの発行のために「アンチマネーロンダリング(AML)、テロ資金調達、制裁遵守に関する方針を策定する」と述べ、「(Libraが目指していた)誰でもネットワークに参加できるようにするという以前の計画は捨てた」と語った。
Diem協会はリリースの最後で、スイス金融当局FINMAから認可を受けた場合にのみ、暗号資産事業を進めると表明した。ライセンスの申請は進行中であると認め、FINMAと積極的かつ生産的な対話を行っているという。(提供:月刊暗号資産)