ベトナムは高い経済成長が続き、株式投資に有望な国の一つである。これからベトナム株を買いたい人に向け、ベトナム株式市場の特徴やベトナム株を取引できる日本の証券会社の情報や、買い方、注意点、おすすめのベトナム株などを解説しよう。

1,ベトナム株の3つの特徴

ベトナム株,買い方
(画像=kameonline/stock.adobe.com)

ベトナム株の買い方を考える前に、まずはベトナム株の特徴を知っておきたい。取り上げるベトナム株の特徴は3つだ。(ベトナム株式市場の上場株数は2020年12月15日時点)

特徴1……ベトナムには3つの株式市場がある

ベトナムには主に3つの株式市場がある。

・ホーチミン証券取引所(HOSEまたはHSX)(Hochiminh Stock Exchange)
・ハノイ証券取引所(HNX)(Hanoi Stock Exchange)
・UPCoM店頭市場(未上場公開株取引市場)(Unlisted Public Company Market)

ホーチミン証券取引所は、代表的なベトナム民間企業の多くが上場しているベトナムの主な証券取引所だ。2000年に開設され、上場株数は390銘柄である。ベトナムVN指数はホーチミン証券取引所のすべての上場銘柄が対象の株価指数だ。

ハノイ証券取引所は、中小型株が多く上場している証券取引所である。2005年に開設され、上場株数は353銘柄だ。ハノイ証券取引所に上場する銘柄で構成される株価指数にはベトナムハノイ指数とハノイ30指数がある。

UPCoM店頭市場は、未上場の企業などが登録される市場である。2009年に開設され、登録株数は905銘柄とホーチミン証券取引所やハノイ証券取引所の上場銘柄数より多い。

特徴2……ベトナム株は日本の一部の証券会社でも取引できる

ベトナム株は日本の一部の証券会社でも取引可能である。ベトナム株を取引できる日本の証券会社は、SBI証券、アイザワ証券、岩井コスモ証券、むさし証券などだ。

ベトナム株を取引するためにベトナムの証券会社に口座を開設する方法もあるが、日本在住者が口座開設するための日本語の情報が少なく、口座開設のハードルが高めだ。

これからベトナム株取引を始めるなら、日本の証券会社を利用するほうが手軽である。

特徴3……先進国や他のASEAN主要国より高いGDP成長率によりベトナム株式は有望

ベトナム経済は、2000年から2019年まで20年連続で実質GDP成長率が5%を上回っている。ベトナムの2019年の実質GDP成長率は米国や日本などの先進国よりも高く、ASEAN主要6ヵ国(シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナム)の中でももっとも高い。

人口増加は経済成長の重要な要因であるが、ベトナムは2020年から30年以上も人口増加が予想されている。人口増加によってベトナムの高い経済成長が続く期待が高まる。高い経済成長が続けばベトナムの株式市場は有望だと考えられるだろう。

2,ベトナム株の3つの買い方 メリットやデメリットをそれぞれ解説

ベトナム株の買い方はいくつかある。ここでは3つの買い方のメリットやデメリットを考えたい。

ベトナム株を買う方法は3つ…日本の証券会社、ベトナムの証券会社、投資信託

ベトナム株を直接購入するなら証券会社を通しての取引になる。日本の証券会社またはベトナムの証券会社のどちらかを利用できる。

また、ベトナム株を資産に含める投資信託を買うことで、ベトナム株への投資も可能だ。

ベトナム株を日本の証券会社で買うメリットとデメリット

ベトナム株を日本の証券会社で買うメリットは次の2つだ。

・口座開設のしやすさ
・日本語でのサポート

基本的に20歳以上の日本在住者であれば、日本の証券会社のウェブサイトなどを確認すれば証券口座を簡単に開設できる。外国株式の取引であっても、日本の証券会社であれば日本語でのサポートを受けることが可能である。

ベトナム株を日本の証券会社で買うデメリットは次の3つだ。

・取引手数料が高い
・為替のスプレッドが広い
・取引の制限がある

ベトナム株を日本の証券会社で取引すると売買の手数料が高めである。さらに、取引の最低手数料が設定されることもあり、約定金額によっては手数料が非常に割高になる場合がある。

「為替のスプレッドが広い」とは、日本の証券会社での日本円とベトナムドンの外貨両替(為替取引)の手数料が高いことだ。証券会社独自の為替レートが適用されており、スプレッドが広く、コストが高くなる。

日本の証券会社ではベトナム株の取引が制限されることがある。たとえば、UPCoM店頭市場の株式は、一般的に日本の証券会社では取引できない。

ベトナム株をベトナムの証券会社で買うメリットとデメリット

ベトナム株をベトナムの証券会社で買うメリットは次の3つだ。

・取引手数料が低い
・為替のスプレッドが狭い
・取引の制限が少ない

ベトナムの証券会社でのベトナム株の取引手数料は日本の証券会社よりも低い。日本の証券会社は2.2%程度の取引手数料が多いが、ベトナムの証券会社のインターネット取引では0.2%~0.4%程度の取引手数料が一般的だ。

ベトナムの証券会社で取引する資金は事前にベトナムドンで送金しておく。送金にて日本円からベトナムドンへ外貨両替する際は銀行のレートが適用されるため、為替のスプレッドが狭く、外貨両替のコストを抑えることができる。

ベトナムの証券会社を利用すれば、ベトナム株のほとんどの取引を行うことができる。ベトナムにおける外国人による株式保有の制限などはあるものの、日本の証券会社で投資する場合に比べて取引の制限が少ないことがメリットだ。

ベトナム株をベトナムの証券会社で買うデメリットは次の2つだ。

・口座開設のハードルが高い
・日本語でのサポートが限定される

日本在住者がベトナムの証券会社に口座を開設するための情報が少ないため、簡単に口座を開設できないことだ。たとえば、ベトナムのSSI証券はウェブサイトを日本語で提供しているが、口座開設のページが日本語化されていないなど、口座開設は簡単ではない。

このように日本語のサポートを提供しているベトナムの証券会社はあるものの、日本語ですべてのサポートを提供しているわけではなく、望むサポートを受けられないケースが考えられる。

ベトナム株を投資信託で買うメリットとデメリット

ベトナム株を投資信託で買うメリットは次の2つだ。

・日本の金融商品として日本円で簡単に買える
・運用報告書などが日本語で提供されている

ベトナム株へ投資する日本の投資信託であれば、日本の金融商品として日本の証券会社で簡単に買うことができる。また、日本の金融商品のため日本円で取引でき、外貨両替が不要である。

運用報告書や投資信託説明書、月次レポートなども日本語で提供されるため、商品の選択や投資判断にて外国語のレポートなどを確認しなくてよい。

ベトナム株を投資信託で買うデメリットは次だ。

・保有中のコストが高め
・投資する個別のベトナム企業を選べない

ベトナム株を投資対象にする投資信託は信託報酬(保有中のコスト)が1.5%以上と高めだ。仮に信託報酬0.3%程度以下の低コストのベトナム株インデックスファンドが登場すれば、ベトナム株に投資信託で手軽に投資できるようになるだろう。

また、投資信託が組み入れるベトナム株は投資信託の運用のプロが選定するため、投資する個別の企業を選べない。自身で特定の企業に投資したいなら投資信託ではなく株式を買う必要がある。

3,ベトナム株が買える代表的な日本の証券会社4社を比較

ベトナム株をベトナムの証券会社で買うには証券口座を開設する必要があり、前述のようにベトナムの証券会社での口座開設は情報が少ないためハードルが高い。

日本在住者は日本の証券会社なら証券口座を開設しやすく、ベトナム株を手軽に買うことができる。ベトナム株を買える代表的な日本の証券会社4社の比較は次だ。

ベトナム株 国内証券会社 比較表
証券会社 取引手数料
(税込)
最低取引手数料
(税込)
為替
スプレッド
(1万ドン取引時)
銘柄数
または
対象銘柄
SBI証券 約定代金の2.2%
(インターネット取引時)
1,320,000ドン
(約5,940円)
(※売却代金が
最低手数料未満
の場合は約定代金の55%)
2円
(約4.4%)
HOSE&HNX上場銘柄
のうち322
(2020年12月17日時点)
アイザワ
証券
売買代金の1.65%
(インターネット・
モバイル発注時)
5,500円(買いの場合のみ) 2円
(約4.4%)
HOSE&HNX上場銘柄
のうち277
(2020年9月末時点)
岩井コスモ
証券
約定代金の2.2% 5,500円
(※売却時の約定代金が
5,500円未満の場合は
約定代金の55%)
2円
(約4.4%)
HOSE&HNX
上場銘柄のうち、
岩井コスモ証券の基準を
満たすもの
むさし証券 約定代金の2.2% 5,500円
(※売却時の約定金額が
10,000円以下の場合は
約定代金の55%)
1.5円
(約3.3%)
HOSE上場銘柄のうち、
むさし証券の基準を
満たすもの
※各証券会社のウェブサイトおよび問い合わせの回答から筆者作成
※1ベトナムドン(VND)=0.0045円で換算(2020年12月17日時点)

ベトナム株を買えるこれら4社を紹介しよう。(※取引手数料は税込表示)

SBI証券……ネット証券口座開設数No.1で9ヵ国の外国株式の取引が可能

SBI証券はベトナム株以外にもネット証券の中でトップクラスの商品の取り扱いがあり、9ヵ国の外国株式や外国ETFの取引が可能だ。

「新興国ウィークリーレポート」として、ベトナムを含む新興国の株式市場のレポートを毎週配信している。

ベトナム株の取引手数料は4証券会社の中では一般的な約定金額の2.2%(インターネット取引の場合)だ。電話での注文の場合は、取引手数料が約定金額の2.926%の負担になる。

アイザワ証券……ベトナム株のリアルタイム取引が可能

アイザワ証券はアジア12市場での株取引に対応するアジア株に強い証券会社だ。ベトナム株では国内で初めてリアルタイム取引に対応している。

アジア株の情報が充実しており、「アジア株式市場の見通し」や毎月発信される「アジア・マンスリー」などの情報がベトナム株への投資で参考になる。

ベトナム株の取引手数料は今回紹介する証券会社の中では最低水準であり、売買代金の1.65%(インターネット・モバイル発注時)だ。コールセンターや対面で発注する場合の取引手数料は1.98%~2.20%である。

岩井コスモ……関西地盤で3ヵ国の外国株の取引に対応

岩井コスモ証券は関西に本社を置き、100年を超える歴史がある老舗の証券会社だ。取り扱う株式は、国内株、米国株、中国株、ベトナム株である。

ベトナム株は、インターネット取引、電話取引、対面取引が可能で、取引方法によらず取引手数料は約定金額の2.2%と一律である。

取り扱い銘柄は、ホーチミン・ハノイ証券取引所の上場企業のうち、低位株などを除いたものが対象である。

むさし証券……他社より狭い為替スプレッド1.5円(1万ドンあたり)

むさし証券は、さいたま市に本社があり、埼玉県に多くの店舗をもつ証券会社だ。取り扱う株式は、国内、米国、香港、ベトナム、マレーシアの市場の銘柄である。

むさし証券は他の3証券よりも為替スプレッドが狭めなのがメリットだ。一方デメリットは最低購入金額が設定されており、買い注文は原則100万円以上(1銘柄あたり円貨換算)からである点だ。

むさし証券はインターネット取引(むさし証券トレジャーネット)での外国株式の取引に対応していないため、注文は電話または店舗で行う。

4,日本の証券会社におけるベトナム株の買い方と手順

日本の証券会社におけるベトナム株の買い方の流れを紹介しよう。

⑴口座開設……証券会社に証券口座を開設する

株式を取引するには、証券会社に証券口座(総合証券口座)を開設する。証券会社によっては、外国株を取引する場合に外国株式口座を追加で開設する必要がある

外国株の取引に必要な口座や手続きは証券会社によって異なるため、証券会社のウェブサイトなどで手続きを確認したい。

⑵入金……銀行振込やオンライン入金が一般的

証券口座が開設されたら入金する。証券口座への入金の方法は、多くの証券会社で銀行振込を利用できる。

証券会社によっては、外貨入金(外貨を証券口座へ振り込んでの入金)に対応していることもあるが、証券会社の多くはベトナムドンの外貨入金に未対応のようだ(2020年12月時点)。

その他の入金方法には、ネットバンキングを利用した提携金融機関からのオンライン入金を利用できる証券会社が多い。オンライン入金では入金手数料を無料で提供している証券会社もある。

SBI証券は、銀行から毎月資金を自動的に引き落として入金する方法なども提供している。対応する入金方法は証券会社により異なるため、ウェブサイトなどで確認するとよい。

⑶買い注文……円貨決済と外貨決済のどちらを利用するか決めておく

ベトナム株の買い注文を出す前に考えておきたいことは、円貨決済とベトナムドンでの外貨決済のどちらを利用するかだ。

証券会社にベトナムドンの資金を保管できれば、外貨決済を利用することでベトナム株取引のたびに為替スプレッドによる手数料を負担する必要がない。そのため、一般的には外貨決済がおすすめだ。

ベトナム株取引がどちらの通貨の決済に対応しているかは証券会社により様々だ。ベトナムドンで外貨決済する場合には、入金した日本円の資金を為替取引によりベトナムドンへ予め交換しておく。

ベトナム株をインターネット取引で買い注文を出す場合は、買う銘柄を選んで、買い注文の画面にて次の項目を必要に応じて入力し、注文を出す。

・注文株数
・注文方法(指値注文など。指値注文の場合は価格を指定する)
・注文期間
・預り区分(一般口座、特定口座、NISA口座から選択)
・決済方法(円貨決済または外貨決済)

注文を出せば、あとは約定するまで待つだけだ。

5,ベトナム株のおすすめランキングTOP5

おすすめのベトナム株として、ベトナム企業ランキングVNR500の2020年民間企業ランキングTOP20から、アイザワ証券とSBI証券で取り扱いのある銘柄をピックアップした。

VNR500とは、ベトナムの企業を売上高、利益、成長、資産などの項目でランキングしたもので、ベトナムの経済成長に大きく貢献している「企業ランキング」と「民間企業ランキング」の2つがある。

順位 会社名 ティッカー 予想
配当
利回り
株価ドン,VND
(円換算)
売買
単位
業種
1位 ビングループ VIC 0.00% 104,700
(約471円)
10 複合事業
2位 ホアファット
グループ
HPG 1.77% 37,650
(約169円)
10 鉄鋼
3位 ビナミルク
(ベトナム乳業)
VNM 3.64% 110,400
(約496円)
10 食品加工
4位 ベトナム
テクノロジカル
コマーシャルバンク
TCB 0.00% 28,350
(約127円)
10 銀行
5位 FPT FPT 3.29% 56,900
(約256円)
10 複合事業
※ベトナムレポート社とSBI証券のウェブサイトより筆者作成
※1ベトナムドン(VND)=0.0045円で換算(2020年12月17日時点)
※株価は2020年12月17日の終値、配当利回りはその株価での予想値

これらのベトナム民間企業を紹介しよう。なお、投資の際には自分で投資判断し、自己責任で行うようお願いしたい。(※日本円換算は1ベトナムドン(VND)=0.0045円で計算)

ビングループ……自動車やスマートフォンなどの様々な事業を展開

ビングループ(Vingroup JSC(Joint Stock Company))は1993年に設立され、2000年代初期からベトナムでいくつかのビジネスを展開した。現在では多くの事業を傘下にもつグループ企業へ成長している。自動車ブランドVinfast、スマートフォンブランドVinSmart、不動産ブランドVinhomes、旅行事業Vinpearl、教育事業Vinschool、医療事業Vinmecをはじめとして様々な事業を展開する。

ビングループは、ベトナムの人々の生活向上のために製品やサービスを提供し、グローバルブランドになるよう活動している。Vinfast自動車は2018年のパリモーターショーへ出展するなどブランド展開を進める。

ホアファット グループ……鉄鋼製品をコア事業とするグループ企業

ホアファット・グループ(Hoa Phat Group JSC)は、1992年に建設機械や機器の貿易会社として設立された。鉄鋼製品や家具、冷蔵庫などの製造、不動産、農業といった事業を展開し、現在では11の企業と2万人の従業員を抱える企業になっている。

コア事業は鉄鋼製品で、ホアファット・グループの売上と利益の80%以上を稼ぐ。ホアファット・ファニチャーは、オフィス家具のマーケットシェアをリードしている。

ホアファット・リフリジレーションは、エアコンや冷蔵庫、冷凍庫などを製造・販売する。ホアファット・アグリカルチュラル・デベロップメントは、豚や牛などの畜産飼料事業などを管理している。

ビナミルク(ベトナム乳業)……ASEANへビジネス展開する乳製品メーカー

ビナミルクの会社名は、ベトナム・デアリ・プロダクツ(Vietnam Dairy Products JSC)であり、1976年に設立された乳製品を製造・販売する会社である。

2010年頃からニュージーランドや米国など20を超える国に投資し、乳製品工場などをオープンした。2015年頃には、ビナミルクブランドをミャンマーやタイで立ち上げて、ASEANへビジネスを展開している。

2019年にはForbes ASIAが選ぶBEST OVER A BILLION(売上10億ドル以上の優良企業) Top200にランクインするなど成長を続けている。

ベトナムテクノロジカルコマーシャルバンク……ベトナムでトップレベルの民間銀行

ベトナムテクノロジカルコマーシャルバンク(Vietnam Technological and Commercial Joint Stock Bank)はテクコムバンクと呼ばれるベトナムの主要民間銀行である。1993年に設立され、現在では600万を超える個人と法人の顧客にサービスを提供している。

2016年にはFinanceAsiaによる「Best Bank in Vietnam(ベトナムの最優秀銀行)」、AsiaRiskによる「Vietnam’s outstanding bank of the year(ベトナムの年間最優秀銀行)」に選ばれた。

2018年にはベトナムの民間銀行初となる税引き前利益10兆ベトナムドン(約447億円)を超えるなど、ベトナムで注目すべき銀行である。

FPT……グローバルでのDXのパイオニアを目指すテクノロジー企業

FPT Corporationはベトナムをリードするテクノロジー企業だ。1988年に設立され、テクノロジー、通信、教育の3つのコア事業をもつ。通信事業ではインターネット接続サービスなどを提供している。

30年あまりの歴史で従業員は3万人近くまで成長している。2018年には、米国の大手テクノロジー・コンサルティング企業Intellinetの大株主となり、DX(デジタルトランスフォーメーション)事業を強化している。FPTはグローバル規模で企業などへDXを提供するパイオニアになろうとしている。

6,ベトナム株を買う場合の2つの注意点

ベトナム株を買う場合におさえておきたい2つの注意点を紹介しよう。

注意点1……最低取引手数料が高めのため取引数量に気を付ける

ベトナム株を日本の証券会社で買う場合の手数料は、5,500円~6,000円程度の最低取引手数料が設定される。ベトナム株を少額だけ買う場合でも、この水準の手数料を負担する必要がある。

たとえば、取引手数料が約定代金の2.2%の証券会社にて、取引手数料が5,500円になる買い付け金額は日本円では25万円である。最低取引手数料が5,500円の場合に、約定金額が25万円を下回ると最低取引手数料が適用され、取引手数料が約定金額の2.2%より高くなってしまう。

これを避けるには、約定金額が日本円で25万円(アイザワ証券のインターネット取引では33万3,333円、SBI証券は6,000万ドン)以上になるように取引数量に気を付けるべきだ。円貨決済の場合には、為替スプレッドの手数料も考慮しておきたい。

なお、売り注文の場合にはアイザワ証券は最低手数料の設定はない。他3社の売り注文では約定代金が少額の場合には、最低手数料が約定代金の55%へ減額される。

注意点2……年末年始などはベトナム営業日でも取引できない日がある

日本の祝日が多い年末年始やゴールデンウィークなどは、ベトナム株の現地受渡日と国内受渡日のズレが大きくなることがある。

その場合には、ベトナムの営業日であっても日本の証券会社で取引できないことがあるので気を付けたい。ベトナム株を取引できない場合は、一般的に証券会社のウェブサイトなどで告知される。

7,ベトナム株を日本の証券会社で買うのは手軽だが手数料には注意

ベトナム株を日本の証券会社で買う場合の買い方は、米国株や中国株などとほぼ同じだ。

ただし、為替スプレッドや取引手数料が米国株や中国株に比べて高めのため、日本の証券会社でのベトナム株は短期投資には適しておらず、中長期での投資が適しているといえる。

ベトナム株に日本の証券会社から投資する場合は、高めの手数料によるコストを考えた取引が望ましい。

執筆・松本雄一(セキュリティ・金融アドバイザー)
外資系コンピューター会社にてカスタマーサポート・開発・セキュリティ対策などを経験後に独立。自らの投資経験をもとに株式や投資信託などの投資情報を発信している。興味のある分野はフィンテックや新しい金融商品など。

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