16日深夜、ビットコイン価格は値上がりし、各国大手取引所で大台となる2万ドル(約206万円)を突破した。

新型コロナウイルス流行に伴う金融緩和を背景に、金融機関の豊富な資金が暗号資産(仮想通貨)市場に流れ込んだ模様だ。

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(画像=月刊暗号資産)

ビットコイン価格は、2万ドルを突破した直後に2万800ドル(約214万円)近く7%以上(前日比)まで上昇した。

ビットコイン価格は2ヶ月前の10月頃から上昇に勢いがつき始めた。この時は、米決済企業大手PayPalが暗号資産の取り扱いを始めたことなどをきっかけに、資金が流れ込んだと見られていた。

暗号資産時価総額ランキングを発表しているCoinMarketCapによると、今年10月16日に時点では1ビットコイン価格は1万1500ドル(約119万円)だった。

その後、上昇を続けたビットコインは、1万9500ドル(約200万円)が壁となり、2万ドルを超えそうで超えない「様子見」状態が続いていた。

米有力メディアWALL STREET JOURNALは、今回の2万ドル突破の要因として、今年に入り著名投資家や大手企業が相次ぎビットコインの保有を公表したことが上昇要因の1つではないかと分析している。

Paul Tudor Jones氏やStanley Druckenmiller氏といったヘッジファンド業界の大物資産家に加え、保険大手MassMutualやモバイル決済サービス大手Squareなどの企業が巨額のビットコインの保有を明らかにしたことが、2万ドル突破のきっかけではないかと指摘している。

他にも、金融市場指数の開発・算出を手掛けるS&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが今月3日に、暗号資産に関する価格指数を来年上旬に始める計画を発表したことも好材料となったようだ。

2万ドルを突破した以降もビットコイン価格は上昇し続け、記事執筆時点では約2万1800ドル(約225万円)を推移している。(提供:月刊暗号資産