フリマアプリ「メルカリ」を運営するメルカリが暗号資産(仮想通貨)に関連した求人を募集していることがわかった。
求人情報によると、同社が現在提供しているスマホ決済サービス「メルペイ」において、「決済、信用に次ぐ新たな事業の柱」を作る上で暗号資産関連サービスを検討しているという。
業務内容はシステムリスク管理の方針策定やシステムリスク管理体制の設計企画・評価、リスク管理に関する会議体の運営などとしており、暗号資産関連の求人は12件募集されている。
業務内容によって必須条件がそれぞれ異なっており、暗号資産のITマネジメント職では「システム開発および運用における実務経験」や、「暗号資産もしくはFX・CFD・証券等のトレーディングシステム運用の経験、アーキテクチャに関する理解」などが挙げられている。
メルカリは2018年に子会社メルペイを通じて暗号資産交換業者への登録申請を発表。しかしその翌年、創業者の山田進太郎氏が社長に復帰すると、日経新聞のインタビューに対して「暗号資産に手を出すのではなくメルカリとの連携を促進していく」と語り、方針に変化が生じたことを伺わせた。
また同氏は今年9月の日経新聞へのインタビューに対してブロックチェーンなどの次世代技術の研究を進め、他社との差別化を図っていく考えを示している。
現在メルカリでは研究開発組織「mercari R4D」によってブロックチェーンの研究が行われている。
また同社では社内実験版メルカリアプリ「mercariX」も開発され、イーサリアム上で発行された独自通貨「メルコイン」を用いた実証実験も行われた。
メルカリはブロックチェーンの研究について、新たな価値交換を可能にするサービスの提供を応用可能性として挙げた上で、「ブロックチェーンや暗号資産の可能性の追求、そして安心安全な技術の活用に向けて研究開発に取り組んでいます」としている。(提供:月刊暗号資産)