さまざまなトラブルが巻き起こった今回のアメリカ合衆国の大統領選挙、最終的に勝利の女神はバイデン氏に微笑みました。大統領という肩書がなくなり、一米市民に戻ったドナルド・トランプ氏の今後には暗雲が立ち込めているようです。
歴代の米大統領とトランプ氏の違い
歴代のアメリカ大統領は、後任の大統領の政権運営には口を挟まず、高額な講演の依頼を受けたり、自身の経験を著書にしたりと退任後は平和な日々を過ごしています。
トランプ氏の場合、講演はおろかこれから住む場所もはっきりとしておらず、今後の身の振りに注目が集まっています。
新大統領の就任式を欠席 孤立深まる
2021年1月20日に行われたバイデン新大統領の就任式に、トランプ氏の姿はありませんでした。前任の大統領が新大統領の就任式を欠席するのは実に152年ぶりで、身内の共和党議員からも批判の声が上がりました。
対面での引継ぎも行わなかった「異例づくしの大統領」は、退任セレモニーにて自身の功績をアピールし、政治活動を継続する可能性を匂わせながら大統領の椅子から退きました。
退任後のトランプ氏に迫る複数の訴訟や捜査
任期中は「現職大統領は刑事訴追できない」という司法省の指針によって保護されていたトランプ氏ですが、大統領の肩書を失った同氏には複数の訴訟や捜査が待ち受けています。
アメリカ大統領初となる2度の弾劾訴追を受けたトランプ氏。支持者による米議会への襲撃を先導したとして、2021年2月9日から上院議員で弾劾裁判が行われます。
次期大統領選は絶望的?
前述の弾劾裁判によって、トランプ氏は再出馬の資格をはく奪される見込みです。ツイッターやフェイスブックなどSNSのアカウントも凍結され、手軽に広く市民に情報を伝えられるツールを失いました。
トランプ氏は側近中の側近である顧問弁護士のジュリアーニ氏の働きが不十分だったとして、報酬を支払わないよう指示。
ペンス元副大統領はハリス副大統領に円滑な政権移行を支援すると申し出るなど、トランプ氏とは異なる動きを見せています。トランプ政権時に苦楽を共にした副大統領も、トランプ氏とは距離を置く形となりました。
ビジネスの世界もトランプ氏に背を向けはじめた
支持者の議会への乱入を扇動したとされるトランプ氏は、ビジネスの業界からも見放され始めています。一部銀行ではトランプ氏の会社との取引を控える決定をしているといいます。
任期中も慣習にとらわれず大胆な戦略で民衆を魅了したトランプ氏ですが、今後の道のりは険しそうです。(提供:YANUSY)
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