バナナなどの第一次産品の輸出を主に行い、経済的・政治的に不安定な国を指す「バナナ共和国」、今のアメリカはまさにその状態であるとの声も上がるほどの状況であると不安視されています。ことの発端は、2020年11月の大統領選にありました。
敗北を認めないトランプ氏と弁護団に「恥さらし」の声も
大統領選後、トランプ氏が敗北を認めずさまざまな騒動を起こしたのは記憶に新しいところです。トランプ氏は、大統領選に不正があったとして複数の訴訟を起こし、相次いで敗訴しました。
2021年12月に入ると、ついには身内であった共和党からも反発の声が上がるようになり、トランプ氏はますます窮地に追い込まれます。
メリーランド州のラリー・ホーガン知事はメディアにて「トランプ氏のせいで米国がバナナ共和国のように見られつつある」とコメントするなど、退任間近のトランプ氏は四面楚歌の状況となりました。
2021年1月、まさにバナナ共和国のような光景が
アメリカ国内から批判の声が高まる中、2021年1月はじめにトランプ氏の支持者が米議会議事堂に侵入するという、前代未聞の事件が勃発します。
高い塀をよじ登り民衆が上下院に乱入するさまは、まさにバナナ共和国のクーデターのようでした。この暴動を受けて、軍では「錯乱した大統領が思わぬ行動をとらぬよう」予防策について話し合っていたといいます。
トランプ氏はこの事件を扇動したとして弾劾訴追され、アメリカ大統領史上初となる、任期中に2度の弾劾訴追を受ける不名誉を得ました。
バイデン新政権に集まる期待
新型コロナウイルスにトランプ氏にまつわるさまざまな問題……米市民が抱えるこれらの不安を払しょくできるかどうか、バイデン新政権のかじ取りに期待と注目が集まっています。
アメリカの新規失業保険申請件数が2週連続で減少するなど、アメリカ経済はにわかに上向く気配をのぞかせています。とはいえ、コロナ禍で市民が受けたダメージは深く、バイデン大統領は約200兆円規模の追加経済対策を行いたい考えです。
共和党と新政権の間に埋まらぬ溝
追加対策案では、国民1人あたりに約15万円の現金給付を行うとしていますが、共和党議員団は減額を提案。バイデン大統領の案に対し、共和党は強い反発を示しています。
前政権時に積み上げられた負の遺産を抱え、さらにウイルスの脅威と戦いながら新たな道を切り開かなければならないバイデン政権の道のりは、想像以上に険しいものとなりそうです。(提供:YANUSY)
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