世界的な暗号資産(仮想通貨)取引所Coinbaseが、米ナスダックへの新規上場に向けて証券登録届出書「Form S-1」を米証券取引委員会(SEC)に提出したことがわかった。25日、SECが公式サイトで公開した。

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(画像=Shutterstock)

Form S-1は、米国で新規株式公開を行う際にSECに提出する証券登録届出書である。

Coinbaseは昨年12月、株式上場に関してSECに非公開の申請書を提出しており、今年に入ってからナスダックへの上場計画を正式に発表していた。

今回、SECによってコインベースのForm S-1が正式に公開されたことは、Coinbaseの上場準備が整ったことを意味している。

上場にあたり、Coinbaseは新株を発行せず、既存株式を直接取引する「ダイレクトリスティング(直接上場)」という方法を選択。また、ゴールドマン・サックス、JPモルガン証券、シティグループが、上場を支援することも併せて明らかになった。

Form S-1によると、Coinbaseの昨年12月期決算の売上高は12億ドル(約1,260億円)であり、前年の同期比で約230%の上昇を記録した。これは暗号資産市場が好調で、売買による取引手数料収入が増えたことが要因だという。

またForm S-1では、Coinbaseで主に取引されている銘柄はビットコインとイーサリアムで、同取引所における暗号資産取引の56%を占めており、両銘柄の取引需要が減少することがあれば、代わりになる暗号資産が現れない限り業績に影響が出る可能性があることも報告されている。

上場の時期は発表されてないが、すでに先月29日からナスダックプライベートマーケットでCoinbaseの未公開株の取引が開始されている。

ナスダックプライベートマーケットは、未公開の株取引市場である。26日の日経新聞の報道によると、直近でCoinbaseは1株373ドル(約3万9,500円)の価格を付けているため、取引額から算出される同社の推定時価総額はおおよそ1000億ドル(約10兆円)になる。

Coinbaseは2012年に設立。昨年末時点で登録利用者数は4,300万人、預かり資産額は900億ドル(約9兆5,530億円)にのぼる。暗号資産の売買プラットフォームの運営を中心に、機関投資家や事業会社向けに暗号資産のカストディ業務などを手掛けている。ビットコインの巨額取引をする米国のTesla社やMicroStrategy社もCoinbaseを取引窓口として利用している。(提供:月刊暗号資産