世界的オークション会社サザビーズ(Sotheby’s)は16日、NFT(Non-fungible Token)を活用したアート販売を開始することを発表した。
同社CEOのCharles Stewart氏がCNBCのインタビューで明かし、同氏は「ここ最近NFTについて研究をしてきた。来月にもPaKというアーティストの作品を販売する見込みで、発表できることに興奮している」とコメントした。
PaK氏は現時点でTwitterのフォロワー数17.3万人を有し、NFT市場のデータ分析などを行うcryptoart.ioによるランキングにおいても5位に位置する著名なデジタルアーティストだ。昨年12月には、1ヶ月で100万ドル(約1億9,000万円)を売り上げたことで注目を集めた。
現在、著名アーティストや大手企業などによるNFT市場への参入が相次いでいる状況だ。先日、世界的オークションハウスであるChristies(クリスティーズ)において、人気アーティストBeeple氏のNFTアートが約75億円で落札されたことも記憶に新しい。
NFTは特に米国を中心に人気が高まりつつある。
2017年にリリースされ大人気のブロックチェーンゲーム「Cryptokitties」を展開するDapper Labsが手掛けた「NBA Top Shot」はまさにその典型例と言える。
NBA Top ShotはNBA選手のプレイシーンなどをデジタルカードとして収録し、トレーディングゲームとして楽しむ仕様となっている。
同ゲームは昨年10月にローンチされ、これまでに約245億円を売り上げるなど、今非常に注目を集める人気トレーディングカードゲームにまで成長している。
また国内においても、NFTへの参入が相次いでいる。
昨年10月、一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会が「NFT分科会」を発足し、初の会合を開いたことを発表。また、暗号資産(仮想通貨)取引所コインチェックも昨年8月、NFTの売買を可能とするNFTマーケットプレイスの事業化を検討していることを発表した。
コインチェックにおいてはNFT分野に特化した暗号資産・エンジンコイン(ENJ)を上場させるだけでなく、国内初のIEOを行うことを目的にエンタメ特化型ブロックチェーン・Paletteへの参画を発表するなど、動きを加速させている。(提供:月刊暗号資産)