イスラエルの大手資産運用会社であるAltshuler Shahamが、2020年下半期にビットコイン投資信託Grayscale Bitcoin Trust(GBTC)に1億ドルを投資していたことが明らかになった。
Altshuler ShahamがGBTCに投資を行った時点でのビットコインの価格は2万1000ドル前後で、執筆現在の5万6000ドルと比較すると半分以下の価格だ。
同社の共同創業者であるGilad氏は現地メディア・GLOBESのインタビューの対し、ビットコイン価格の急騰を受けて「少し怖気付いた」とコメントしている。またGilad氏は「1億ドルを投じた資産は2億ドル以上になった。すでにその2億ドルのうち3分の1は売却している」とも語った。
Altshuler Shahamはイスラエルにおける最大の資産運用会社の1つで、現在運用している資産の総額は500億ドル(約5兆4,300億円)を超える。
現在、米電気自動車大手のテスラをはじめとした数々の企業がビットコイン投資に関心を示している。そのような大手企業がビットコインに投資するトレンドが訪れる少し前に、Altshuler ShahamはすでにGBTCを通してビットコインをポートフォリオに入れていたのだ。
GBTCはニューヨークに拠点を置く暗号資産運用会社Grayscale Investmentsが運用を行っているビットコイン投資信託だ。
2013年に世界で初めて公開された投資信託GBTCは適格投資家を対象としており、現在においては世界最大級のビットコイン投資信託へと成長した。Grayscaleが自社で運用している暗号資産投資信託やファンドの純資産総額は現在421億ドル(約4兆5,700億円)にまでのぼるという。
しかし同社のGBTCは数週間もの間、ビットコインの価格を下回る価格で取引されている。これを受けてGrayscaleはGBTCの私募を一時的に休止すると明らかにしている。
Altshuler Shahamはビットコイン投資信託への投資以外にも、2017年にはICOに関心を寄せていたようだ。内部関係者によると、Altshuler Shahamにはビットコインおよびイーサリアムのウォレットを保有している部門があり、引き続き投資先を検討しているという。(提供:月刊暗号資産)