トレーダー向けにリアルタイムの金融市場データを監視・分析できるプラットフォーム「Bloomberg Terminal」が、新たに6つの暗号資産(仮想通貨)の価格データを追加したことがわかった。

追加されたのは、Orchid(OXT)、OMG Network(OMG)、EOS、チェーンリンク(LINK)、テゾス(XTZ)、ステラ(XLM)となる。

bloomberg terminal
(画像=月刊暗号資産)

価格データなどは英国金融行動監視機構(FCA)の規制を受けている暗号資産取引所Krakenの子会社で、デジタル指数プラットフォームを提供するCF Benchmarksから取得する。

CF BenchmarksのCEOであるSui Chung氏は「Bloombergは新たに6つのデジタル資産のサポートを追加した。これは機関投資家の関心がビットコイン以外にも向けられていることを示すだけでなく、これらの暗号資産を伝統的な資産クラスと比較してどのように見ているか注目していることにもなる」とコメント。

また、今回の動きは暗号資産産業がより多様化し、ビットコインやイーサリアムなどのメジャーな銘柄以外の暗号資産が、個人投資家だけでなく機関投資家にも認知されつつあることを示していると述べた。さらに、「Bloombergが初めてビットコインの価格データを追加してから7年間が経ったが、投資の世界はそれまでの認識を超えて変化した」と付け加えた。

CF Benchmarksのデータはすでに多くの機関投資家向けプラットフォームで利用されており、ナスダックの暗号資産インデックスやカナダのビットコインETF「Evolve」が同社からデータを取得している。

Bloomberg Terminalでは2013年からビットコインの価格データの提供を開始。その後2017年にイーサリアムやリップルなどといった銘柄を追加している。

昨年4月からは暗号資産データサイト「Coinmetrics」の2つの独自指数「CMBIビットコイン」「CMBIイーサリアム」の掲載を開始。これらはビットコインとイーサリアムのより正確な取引価格を算出するインデックスであり、暗号資産市場での終値の算出も行っている。

Bloombergなどの著名なメディア等で暗号資産取引に関連した様々なデータが掲載されることで、よりユーザーの利便性が向上していくだけでなく、暗号資産のイメージ向上にもつながるだろう。(提供:月刊暗号資産