米暗号資産取引所Coinbase(コインベース)の上級者向け取引所であるCoinbase Proは23日、同日よりANKR(ANKR)、Curve(CRV)、Storj(STORJ)を新規銘柄として取扱うと発表した。

コインベース
(画像=月刊暗号資産)

ANKR、STORJの取引は、Coinbaseがサービスを展開する全ての国・地域で行うことができる。なおニューヨーク州の居住者に対してのみ、当面の間CRVの取引サービス提供は行わないとしている。

Coinbaseによる新規銘柄の取扱いに関する発表は今月に入って3度目だ。

10日にはマティック(MATIC)、SKALE(SKL)、スシ(SUSHI)の3銘柄を、17日にはエイダ(ADA)の取扱いを発表している。またSUSHIのみCRV同様、ニューヨーク居住者には提供されない。

新規上場銘柄を相次いで発表するなど、近頃Coinbaseは動きを加速させている。なかでも多くの注目を集めているのが、米NASDAQへの上場だ。

18日、米証券取引委員会(SEC)に修正して提出された証券登録届出書によると、合計株式数は約1億1,500万(1億1,485万769)株と明らかにされた。

その翌日19日には、米商品先物取引委員会(CFTC)がCoinbaseと争っていた同取引所による取引データの不正行為容疑について和解に至ったと発表。和解金額は650万ドル(約7億600万円)であった。

これが要因になったかは定かではないが、Bloombergの報道によるとCoinbaseのNASDAQ上場は4月に延期になる可能性が高いという。

さらにCoinbaseはサービスの幅を広げることも検討しているようだ。

同取引所CEOのBrian Armstrong氏は23日、Reddit上でのAMAセッションで中央銀行発行デジタル通貨(CBDC)について言及。現在、数多くの国でCBDCの開発および検討が行われていることに触れ、「重要なトレンドだ」との認識を示した。

その上で、将来的にCoinbaseの基準を満たせば各国のCBDCを上場させる可能性があると説明した。

また、現在需要が高まっている分散型金融(DeFi)についても触れ、将来的には同取引所がDEX(分散型取引所)と統合する可能性について、十分にありえると語った。Armstrong氏は「ユーザーが望むものを提供していく」と述べ、顧客第一の姿勢を見せた。

暗号資産市場において絶大な影響力を持つCoinbaseの動きは、後に他取引所の一挙一動にも関わってくる可能性がある。そのため、株式市場への上場も含め今後も注目を集めることだろう。(提供:月刊暗号資産