米決済大手PayPalが20日、同社傘下のVenmoで暗号資産(仮想通貨)取引サービス「Crypto on Venmo(クリプト・オン・ベンモ)」を開始すると発表した。
Venmoのユーザーは、同アプリ上で暗号資産の売買と保有ができるようになる。
Crypto on Venmoは、PayPalとPaxos Tust Companyが提携することによって可能になったサービスだ。
Venmoは米国で7,000万人を超えるユーザーを有する人気サービス。同アプリでは、PayPalと同様にビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)を取り扱う。
各暗号資産の最低購入額は1ドルで、Venmoのユーザーが暗号資産の取引を行った際には、同アプリ内のコミュニティフィードに取引履歴を共有できるようになっている。多くのユーザーが少額から暗号資産に触れることができるという点は魅力的と言えるだろう。
なお、現段階ではVenmo上で暗号資産取引サービスを利用できる人数は限定されており、今後数週間にかけて全ユーザーへサービスを提供していく予定だ。
さらに、Venmo上では暗号資産のトレンドや、暗号資産取引サービスの使い方に関するガイド動画などが提供される予定だ。そのため、全く知識のない初心者でもVenmoのアプリ上で暗号資産について学べるようになっている。
Venmoの専務およびジェネラルマネージャーであるDarrell Esch氏は次のようにコメントを残している。
「Crypto on Venmoは、Venmoのユーザーが暗号資産の世界に触れることをサポートする。ユーザーは、日常的に金銭のやりとりで利用し、信頼感を持っているVenmoの環境下で暗号資産を利用することができる」「我々のゴールは、暗号資産の売買プロセスを簡単にして、暗号資産に対する理解が進むような、使いやすいプラットフォームを提供することだ」
Venmoが昨年行った調査によると、ユーザーの30%以上が暗号資産や、暗号資産に関連した株式投資などの取引を行った経験があるという。
PayPalは今年上半期中に全世界でVenmoを通じた暗号資産売買サービスを展開する予定としている。今後、予定通りサービス展開が行われれば、多くのユーザーが市場に参入する可能性も十分に考えられる。(提供:月刊暗号資産)