東証1部上場の株式会社ネクソン(以下ネクソン)が、1億ドル(約111億円)相当のビットコインを購入したことがわかった。28日、同社がプレスリリースで発表した。
発表によると、ビットコインの平均取得価額は約5万8226ドル(約644万円)で、1717BTCを購入した。
ネクソンがビットコインに投じた資産は、同社が保有する米ドル、日本円、韓国ウォンを含む現金および現金同等物の約2%に相当するという。
ネクソンは1994 年に創業。主にオンラインゲームの制作・開発、配信を手掛けている。2020 年には日経平均株価を構成する 225 銘柄にも採用された。これまでに「メイプルストーリー」、「カートライダー」、「アラド戦記」などの人気ゲームをはじめ50を超えるゲームを発表。現在、PCやモバイル端末などを中心に190を超える国と地域でサービスを展開している。
ネクソンの代表取締役社長であるOwen Mahoney氏はリリースで、「今回のビットコイン購入は、株主の利益を守り、そして当社が保有する現金の購買力を維持するための戦略を反映するものです。現在の経済環境下において、ビットコインは流動性の高い長期的な安定資産であり、将来の投資における現金の価値を維持するものだと考えています」と、ビットコイン購入の理由を説明した。
海外では米国を中心に上場企業がビットコインを購入する事例が増えてきている。
これまでにマイクロストラテジー社、テスラ社、スクエア社などが評価額1億ドル以上のビットコインを保有している事が判明している。
その中でも、米上場企業でビットコイン保有量1位のマイクロストラテジー社は、記事執筆時点で9万1579BTC(約5,397億円)を保有。4月上旬には、今後、雇用契約を結んでいない取締役会の役員に対しては報酬をビットコインで支払う方針であることを発表し話題になった。
今回、東証1部上場企業による財務資産へのビットコイン取り入れの発表は日本初である。(提供:月刊暗号資産)