米大手TV制作会社FOX傘下のFox Entertainmentは17日、ブロックチェーン関連会社の子会社として「Blockchain Creative Labs」の設立を発表した。
また、今年公開予定のアニメシリーズ「Krapopolis(クラポポリス)」をブロックチェーン上でキュレーションすることも併せて明らかにされた。
Krapopolisは人気アニメシリーズ「Rick and Morty(リック・アンド・モーティ)」の生みの親であるDan Harmon氏が手がける。この作品は、神話上の古代ギリシャを舞台にしたコメディアニメで、「人間、神々、モンスターなどが登場し、お互いを傷つけ合うことなく都市のひとつを運営しようとする」という内容だ。
FOXによると、Krapopolisは「ブロックチェーン上で完全にキュレーションされた史上初のアニメーションシリーズ」になる予定で、放送局がNFT事業に参入する最初の事例になるとのこと。
Fox EntertainmentのCEOであるCharlie Collier氏は、オンラインストリーミングで行われた同社のプレゼンテーションの中で、「今日はあまり突っ込んだ話はしないが、広告主を重視し、なおかつアーティストを第一に考え、アニメーションにこだわりを持つ企業として、FOXはNFTなどを含むブロックチェーンを利用したトークンの世界に広告主を連れて行こうと考えている」と語った。
FOXはKrapopolis専用のマーケットプレイスを立ち上げることを予定している。このマーケットプレイスでは、一点もののキャラクターや背景アート、GIFなどをNFT化し、限定的なソーシャル体験を提供するためにトークン発行やデジタルグッズの販売を計画しているという。
近頃、大手企業によるNFT業界への参入が相次いでいる状況だ。国内においてもゲーム業界などを中心にNFTに関する取り組みが明らかになるなど、非常に盛り上がりを見せている分野であると言える。
また先日、麻生太郎財務大臣もNFTについて「コンテンツの管理や取引に有用なものである」との認識を示したことから、今後さらに国内におけるNFT分野の活発化が期待される。(提供:月刊暗号資産)