2021年5月21日8時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日20日(木)の米国株は主要3指数そろって反発。米新規失業保険申請件数が新型コロナウイルス流行以降の最少を更新したことを受け、テクノロジー株が上昇を主導した展開。マーケットの注目はゴールド。一時ビットコインがゴールドに変わるインフレヘッジの手段となり得るとの意見が増えていたが、ビットコインが一時30%以上急落した一昨日19日(水)はゴールドが一段高。ゴールドは昨日20日(木)も上昇し、6日続伸となっており、ゴールドがインフレヘッジの手段として再び注目されている。 マーケット参加者の中には、仮想通貨の時代は終わったという参加者が多数。これは2年前にビットコインが急落したときと同じ。一方、有名なキャシー・ウッド氏はビットコインの強気なスタンスを変えず。

------------キャシー・ウッド氏、ビットコインの強気揺らがず-依然50万ドル予想------------
アーク・インベストメント・マネジメントの創業者で最高経営責任者(CEO)のキャシー・ウッド氏は、ビットコインの急落を目の当たりにしても仮想通貨を信じ続けている。ビットコインは今回の急落で、ピーク時から時価総額が5000億ドル(約54兆3700億円)減少した。
ウッド氏はブルームバーグテレビジョンのインタビューで、依然としてビットコインが50万ドルになると見込んでいると表明。インフレ懸念により、株式市場のボラティリティーが極めて高い一角が売られ、ビットコインも同様に下げていると指摘した。米電気自動車(EV)メーカー、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は環境への影響を理由にビットコインに対する姿勢を転換したが、ウッド氏はビットコイン採掘技術に再生可能エネルギーが組み込まれるようになるとの見通しを示し、そうなれば「マスク氏は戻ってきて、そのエコシステムの一部になるだろう」と語った。 マスク氏がビットコインに対する見解を急速に変えたのはブラックロックなど機関投資家の株主による圧力が影響したかもしれないとも述べた。
(出所:Bloomberg)
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現在の為替相場の戦略やスタンス

ビットコインに対して、まったくぶれないキャシー・ウッド氏。もちろんビットコイン懐疑派は、このキャシー・ウッド氏のコメントはいつものことであるとして無視。ただ一度マーケットがクラッシュしているため、当面は神経質に乱高下することは避けられない展開。米10年債利回りが1.63%へと低下したことにより、米ドル/円は再び108円後半に下落。 カナダドルは約2週間ぶりの上昇となっているが、為替相場は総じて大きな動きはなく、一旦様子見。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。