暗号資産(仮想通貨)レンディングサービス大手BlockFiが、同取引所が行った還元キャンペーンにおいて、米ドルで支払うはずの報酬を誤ってビットコインで送っていたことがわかった。19日、Bloombergが報道した。
報道によると、BlockFiが3月18日から31日までの間に実施したキャンペーンにおいて、米ドルで一定量の取引を行った顧客に対して米ドルを還元する予定だったが、同社内部のミスにより数百枚のビットコインを一部の顧客に送ってしまったという。
BlockFiの担当者は、今回の影響を受けた顧客は100人弱であると考えられると発表した。その後、BlockFiが資金返却の指示を従顧客に対して脅迫的な口調で対応したとされ、ソーシャルメディア上で小さな騒動が発生してしまった。
ある顧客がBlockFiからとされるメールの写真をSNSに投稿。本日(5月18日)までに誤って受け取ったビットコインを返却しない場合、犯罪となる可能性があり、BlockFiは法的措置を取ることになるという趣旨のメールが暴露された。
また、ビットコインを引き出した顧客に対し、「資金を引き出したことを非難するメールを送ってきた」「これは詐欺であり、2時間以内に返さなければ犯罪となる」と対応したとネット掲示板に書き込まれた。
さらに別の顧客は、BlockFiから701BTCの入金があったことをスクリーンショットを添えて投稿した。
今回の騒動についてBlockFiのCEOであるZac Prince氏は、「今回のミスによる損失は計上している損失引当金のごく一部であり、株式や継続的なプラットフォーム運営に悪影響を及ぼすものではありません」と述べた。また、「出金ミスの原因となった問題は修正され、今後同様の問題が発生しないよう、段階的な保護措置を講じています」と説明した。
なおBlockFiは、今回のトラブルに対する補償とお詫びとして、米大手暗号資産取引所Geminiが発行するステーブルコイン・ジェミニドル(GUSD)で500ドル(約5万4,000円)を顧客に送付した。(提供:月刊暗号資産)