世界有数の暗号資産(仮想通貨)取引所Binance(バイナンス)は、同取引所が提供しているモバイルアプリBinance Payのマーケットプレイス内に「Hotels」というカテゴリを実装し、ホテルの予約および暗号資産による決済を可能にした。24日、バイナンスが公式サイトで発表した。
今回、Binance PAYの「Hotels」カテゴリはTravala.comと共同で開発が行われた。Travala.comは2017年に設立。暗号資産で予約・宿泊・決済できる大手旅行サイトとして知られている。
2018年からはバイナンスから出資を受け、ブロックチェーンベースのオンライン旅行予約サービスを提供してきた。現在では世界各地に数百万ものホテルと提携している。そしてTravala.comもネイティブトークンとして暗号資産AVAを発行している。
今回発表されたBinance Payによるホテル宿泊予約はベータ版だが、ビットコイン、イーサリアム、バイナンスコイン(BNB)をはじめとした30種類以上もの暗号資産でBinance Payを使った決済ができるという。まずはTravala.comで利用を可能にし、順次、他の予約サイトとも提携していく予定だ。
Binance Payは今年3月にローンチされた独自モバイル決済サービスだ。PayPalやSquareのように提携した小売店で主要暗号資産を使って商品の購入ができる。また暗号資産だけでなく、ポンドやユーロ、豪ドル、リラなどの法定通貨にも対応している。ユーザーはBinance Payとバイナンスの現物ウォレットとの間ですぐに資産を移動でき、現金を銀行口座に出金することも可能だ。
Binance Payのローンチ時、バイナンスのCEOであるCZ氏は、これまでの決済インフラは手数料が高いという課題があったと指摘。Binance Payは、この問題を解決するため開発したと説明。「金融サービスはデジタル化が進んでいる。将来的に暗号資産はこの変化の中心的な存在になり、世界のより多くの人々が恩恵を受けられるようになるだろう」と期待を込めていた。(提供:月刊暗号資産)