世界二大オークションハウス・Sotheby’s(サザビーズ)は10日、デジタルアート作品「CryptoPunks」のNFTが1180万ドル(約13億円)で落札されたと発表した。

『月刊暗号資産』より引用
(画像=月刊暗号資産)

CryptoPunksは2017年に公開され、暗号資産(仮想通貨)業界ではNFTのパイオニアとされている。1万体の24×24ピクセルで作られた絵文字がNFTとして登録されており、各絵文字は「Punk(パンク)」と呼ばれている。その所有権と売買の状態はイーサリアムのブロックチェーン上に記録され、これらはプロフィールページもしくは公式ページ内で参照できる。

1万体のパンクは、そのほとんどが男の子と女の子のキャラクターだが、ゾンビやエイリアン、動物などのレアキャラクターも存在する。なかでもエイリアンのキャラクターは1万体のパンクの中で、わずか9体しか存在しないため、どれも高額で取引されている。

今年1月には、別のエイリアンのパンクが約8,000万円で取引され話題になった。

今回、サザビーズが出品した「CryptoPunk #7523」は、医療用マスクを着用したエイリアンで、コロナ禍の現代社会を予感させるような作品となっている。

この作品は、サザビーズのネットオークションサイトでオークションが行われた。落札されたNFTは購入者の暗号資産ウォレットに送信され、物理的な作品の受け渡しはされない仕組みとなっている。

サザビーズの発表によると、今回出品されたCryptoPunk #7523は、米デジタルスポーツ企業ドラフトキングス(DKNG)の筆頭株主であるイスラエル人起業家Shalom Meckenzie氏が購入したという。

近頃NFTブームが落ち着いてきた中で、サザビーズの幹部Michael Bouhanna氏は、「今回、高額で落札されたことで、NFTに対する継続的な強い需要が示された」と持論を述べ、「私たちは、NFTのような最先端の作品を紹介するため、オークション参加者に新しく興味深い方法を模索していきます」と抱負を述べた。(提供:月刊暗号資産