英国の金融行動監視機構(FCA)は17日、国内で暗号資産(仮想通貨)を保有する成人が増加しているという調査結果を発表した。FCAによる暗号資産についての調査は2018年から始まり、今年で4回目となる。

英国
(画像=月刊暗号資産)

FCAが行った今回の調査によると、国民の暗号資産保有者は約230万人に達し、2020年より1年間で40万人増加したという。また、78%の成人が暗号資産のことを認知しているという調査結果が判明した。

この調査結果についてFCAは、ビットコインを代表とした暗号資産市場の継続的な成長と価格の高騰で、国内での社会的関心が強くなっていることが要因の1つであるとした。そして、こうした背景から金融サービス関連企業の暗号資産市場への関与が拡大し、機関投資家からの投資も盛んになっていることで、保有率と認知度の両方が上昇していると分析した。

また、2021年は英国民の暗号資産に対する考え方が変化していることが浮き彫りになってきた。

これまで暗号資産投資をギャンブルや投機とみなす層が減り(47%から38%に減少)、一般的な投資に対する代替手段や補完手段とみなす層が増加。暗号資産ユーザーの半数は、今後も暗号資産を買い増すつもりであると回答した。

一方で、暗号資産の銘柄別の認知度は、保有者と非保有者でギャップがあることも判明した。ビットコインは両者とも認知度が高かったが、イーサリアムは暗号資産ユーザーの70%が認識しているのにもかかわらず、非保有者は、11%の認識に止まった。これは他のアルトコインでも同じような傾向が見られた。

いまだ非保有者の大半が、暗号資産をビットコインのみであると認識しているようだ。

暗号資産保有者限定の質問で、今後どのくらいの期間、暗号資産を保有するかについての質問には37%がわからないと回答。期間を提示した人の16%は、3ヶ月以内に売却するつもりだと答えた。

その一方で、約半数の49%は購入済みの暗号資産を5年以上保有するつもりだと回答し、中長期の投資先としての認識を示した。(提供:月刊暗号資産