プライバシーに特化した新世代ブラウザ・Braveを開発するBrave Softwareは22日、独自検索エンジンのベータ版「Brave Search」をローンチしたことを発表した。
この検索エンジンはプライバシーを重視している点が特徴で、ユーザーの検索やクリックを追跡できない設計となっている。Brave以外のブラウザでも「search.brave.com」にアクセスすることで利用することが可能だ。
Brave SoftwareはBrave Searchの導入計画を3月に発表。検索エンジン「Tailcat」を買収し、TailcatをベースにBrave Searchの構築を行うと明かしていた。3月の計画発表以降、10万人以上がプレビューアクセスやテストのためにサインアップしたという。
同社はBrave Searchについて、独自のインデックスを使用し、他の検索エンジンとは異なるものだと指摘。従来のようにユーザーを追跡しプロファイリングするようなものではなく、プライバシーを保護しつつ独自インデックスを用いた新しい検索エンジンであることから、Googleなどの大手企業が提供するものとは独立したものであると説明した。
今後、Brave Searchは「広告を表示しないが有料」と「広告を表示するが無料」のプランを選べるようにするという。さらに準備が出来次第、現在Braveで用いられている報酬制度の導入も検討しているとのことだ。
Braveは広告を非表示にするだけでなく、条件を満たした際などに報酬として暗号資産(仮想通貨)ベーシックアテンショントークン(BAT)を付与されることなどから、利用者が増加しているブラウザだ。
付与されたBATは暗号資産取引所で取引することができるほか、コンテンツ製作者へチップとして寄付する際に使用することもできる。
これまで、日本では規制上の問題から暗号資産ではなくベーシックアテンションポイント(BAP)というポイントが付与されてきた。
しかし今年4月、国内暗号資産取引所bitFlyerとBrave Softwareが提携したことにより、日本でも同取引所のアカウントを通じてBATを受け取ることが可能となった。
なお今回、月間アクティブユーザー数が3200万人を突破したことも発表された。昨年3月時点では2500万人であったことから、着実にユーザー数が増加していることがうかがえる。(提供:月刊暗号資産)