世界有数の暗号資産(仮想通貨)取引所であるCoinbase(コインベース)は28日、ドイツの金融市場監視機関であるBaFinから暗号資産のカストディサービス業務を行うラインセンスを得た。コインベースが公式サイトで発表した。
ライセンスを取得したのはコインベースのドイツ法人であるCoinbase Germany。暗号資産におけるカストディサービスのライセンスをBaFinから取得したのは、コインベースが初めてだ。
ドイツにおいて2020年1月から暗号資産保管事業を行う企業はBaFinによるライセンス承認が必要となる法律が施行された。それまでドイツ国内でカストディサービスを行ってきた企業には、一定の猶予期間が設けられている。
コインベースは、カストディサービスのライセンス取得のために独自のチームを結成し、BaFinとの緊密な連携のもと、何ヶ月にもわたって交渉を行ってきた。ドイツでカストディサービスを行うことで、消費者保護にも繋がり暗号資産取引所としての信頼性も高まることが予想される。
ドイツはGDPで世界第4位の経済大国であり、暗号資産プラットフォームの完全な規制の枠組みを導入した唯一のEU加盟国だ。
また、ビットコインのノード数が米国に次いで第2位となるなど、すでにブロックチェーンの活用シーンが盛り上がっている。
コインベースは、「今後、カストディのライセンスが発行されたことでドイツのユーザーのためのカスタマーサポートチームを強化していきます。近い将来、新機能や新製品を発表します」とドイツでの事業展開を述べた。
またコインベースは、ユーロをはじめとする巨大市場において事業の拡大を狙っているとし、「我が社は、ドイツをはじめとする世界中のお客様に、最も信頼性が高く、使いやすいサービスを提供することをお約束します。ドイツでライセンスを取得したことは、世界中で経済的自由を実現するための重要なマイルストーンとなるでしょう」と語った。
コインベースは今月18日、日本において日本暗号資産取引業協会(JVCEA)の第一種会員となり、暗号資産取引所として交換業務を開始した。同社は、米国、欧州、アジア圏において、着々と事業の拡大準備を進めている。(提供:月刊暗号資産)