ブロックチェーンを使ったグローバル決済ネットワークを提供しているVelo Labs社は11日、EUの電子決済機関TEMPO Paymentsおよびタイで暗号資産(仮想通貨)プラットフォームを提供するBitazza Thailandの2社との提携を発表した。

STELLAR
(画像=月刊暗号資産)

各社は協業し、暗号資産ステラ(XLM)のブロックチェーンを利用することで、タイとEU全域である27ヶ国との間に国際送金ルートを構築するという。

今回の提携を通じて、国境を越えた送金・取引はVelo Labs社が中心となり、同社が提供するVeloプロトコル、暗号資産Veloトークン、Veloデジタル・クレジットを活用。また、ステラのブロックチェーンを利用することで、各取引は数秒で処理される。

Velo Labs社の試算によると、EU・タイ間の送金・取引は、約6億人のユーザーがおり、約170億ドル(約1兆8,800億円)の市場規模が想定されるという。

EU・タイ間ではグローバル送金にかかる時間、コストが大きな課題となっていた。上述の3社はこの課題を解決するため、各社のネットワークとVelo Labs社の分散型台帳技術を利用し、EU・タイ間で迅速で費用対効果の高い、安全な送金方法を提供することに成功したという。

今回の提携に際し、Velo Labs社のCEOであるMike Kennedy氏は「Velo Labs社は、全ての人にとって国境を越えた取引をより速く、より安く、より信頼性の高いものにすることを目指しており、今回のプロジェクトはその実現への道筋を示すものです」と述べた。

TEMPO Payments社のCEOであるSuren Ayriyan氏は「EU・タイ間の国際送金は、アジアやその他の地域で何百万人もの人々にサービスを提供するという私たちのビジョンの始まりに過ぎません」と語り、今後もVelo Labs社と協力して、アジアを中心に迅速なグローバル送金を提供していきたいと展望を明かした。

また、Bitazza社の最高戦略責任者であるKevin Heng氏は「Bitazza社は、Velo Labs社およびTEMPO Payments社との提携により、EUからタイへの送金ルートの構築を嬉しく思います。このプロジェクトは、世界の送金業界を根本的に変革し、タイおよび東南アジアを次世代金融改革のグローバル・フロンティアにするという、我が社の目標に向けた新たな一歩になるでしょう」と自信を覗かせた。(提供:月刊暗号資産