米国有数のビットコインマイニング企業Riot社は、23日、2021年第2四半期(2Q/4~6月)の決算発表を行った。

Riot社の報告書によると、2Qのマイニング収益は前年同期の190万ドル(約2億円)と比較し、1540%増となる3150万ドル(約34億5,000万円)を記録した。この収益はRiot社において過去最高となる。

Riot
(画像=月刊暗号資産)

これを受け同社2Qの純利益は1930万ドル(約21億1,700万円)に達し、前年同期の純損失1060万ドル(約11億6,300万円)と比較して大幅に向上した。

Riot社のCEOであるJason Les氏は、「我が社の記録的な四半期決算を非常に喜ばしく思っています」と述べ、今回の業績向上はRiot社がビットコイン採掘に注力し、マイニング事業を成長させてきたことに対する結果だと評価した。

Riot社の収益増加は、年初からのビットコイン価格の上昇も要因の1つとして挙げられる。また既報の通り、中国における暗号資産規制で多くの暗号資産マイニング企業が事業の撤退や海外移転を余儀なくされたことも米国拠点の同社にとって好影響となった。

今回、Riot社は2Qにおいて暗号資産マイニング企業Whinstone US(以下、Whinstone)を買収したことにも触れた。

Riot社は、Whinstoneの買収により北米最大級のマイニング企業が誕生したと言及。現在、Whinstoneは400メガワット(MW)の電力容量の増加に着手し、合計約24万平方フィートに渡る4つの建物を建設中であることも報告した。

また2Qの決算資料では、マイニング機器開発企業Bitmain(ビットメイン)社から9,900台の最新マイニングマシン「S19 Pro Antminer」を購入し、マイニングマシンの稼働台数を増強したことを公表。さらには7月までに2,000台のS19 Pro Antminersを追加購入することも明かした

今後9月初旬までに、Riot社は合計2万5,946台のS19 Pro Antminersを稼働させ、約83MWのエネルギーを利用する計画も発表た。

Riot社は、今後の展望として2022年第4四半期までに、ビットメイン社から取得予定の約81,146台のマイニングマシン全台を稼働させる目標を立てた。

Riot社は、3Q以降も人員の増員や設備投資を積極的に行い「業界で最大かつ最も効率的なビットコインマイニング施設を構築することで、市場のリーダーとなることを目指していきます」と抱負を語った。(提供:月刊暗号資産