国内暗号資産(仮想通貨)取引所コインチェックは31日、ファッションブランド「TOMO KOIZUMI」およびデジタルファッションハウス「Joyfa」とNFT(非代替性トークン)事業において連携を開始したことを発表した。日本のファッションブランドがNFTに関する取組みを表明するのは、今回が初となる。

コインチェック
(画像=月刊暗号資産)

今回の連携により、「TOMO KOIZUMI」のドレスコーディネートをJoyfaの協力のもとデジタル化し、Coincheck NFT(β版)にてNFTとして販売することをはじめ、発行したNFTのメタバース(仮想空間)上での活用など幅広く検討していくという。

TOMO KOIZUMIは、2020年LVMHプライズ優勝者であり、先日も2021年度「第39回毎日ファッション大賞」にて大賞を受賞した小泉智貴氏がデザイナーを務めるファッションブランドだ。東京オリンピックで今回、国歌斉唱を担当したMISIA(ミーシャ)の衣装を手掛けたことでも知られる。

一方Joyfaは最先端のAI・CG技術をもとに、デジタル上に存在するファッションを、実際に着ているかのように写真上で表現するサービスを開発している。

Coincheck NFT(β版)は、これまでNFTの取引において課題とされてきたネットワーク手数料(ガス代)の高騰や複数のサービスを介した難しい取引などの解決を目指したNFTマーケットプレイスだ。国内唯一の暗号資産取引サービスと一体化したNFTマーケットプレイスとして、サービス開始から2ヶ月で2万5,000人以上が利用している。

コインチェックは今回、昨今のデジタルファッションは、環境負荷が少なくサステナブルであることに加え、コロナ禍で広がるメタバース上で自分を表現するアイテムとして注目を集めていると指摘。その上で今回の取組みを通じ、デジタルファッションにNFTを組み合わせることで、デジタルファッションの可能性を広げ、新たな顧客体験を提供していきたいと意欲を見せた。

ファッションブランドによるNFTへの取り組みは増加傾向にある。

今月にはBurberry(バーバリー)とLouis Vuitton(ルイ・ヴィトン)がNFTを用いたブロックチェーンゲームを発表。また、ラグジュアリーファッションブランドのDolce&Gabbana(ドルチェ&ガッバーナ)も先月NFTコレクションを発表すると明かしている。(提供:月刊暗号資産