日経平均   29,128.11 円 △ 584.60 円
≪東証一部≫
売買高    12億4,310万株
売買代金  3兆2808億9700万円
値上り銘柄数 1,769 銘柄
値下り銘柄数 343 銘柄
騰落レシオ(25日) 106.80 %
為替 1ドル=110.03 円

☆ 市況概況 ☆

清水洋介,投資戦略
(画像=PIXTA)

菅首相退陣で大幅高

米国株が堅調だったことから買い先行となった。月初の買いが継続しているかのように堅調な展開が続いたが、週末の手仕舞い売りなどもあって日経平均は上値の重い展開となった。ただ、終わってから思えば菅首相退陣のニュースがわかっていたのか、11時過ぎから先物の買いが断続的に見られ、指数を押し上げる展開で前場の取引を終えた。

昼の時間帯に菅首相が総裁選に不出馬というニュースが伝えられると買戻しが一気に進み29,000円を超える展開となった。後場も現物指数も29,000円を超えて始まり、上値を試す動きとなり、少し下がるとすかさず買戻しが入るということで値持ちの良い展開が続いた。最後まで買いが続き高値圏での引け、29,000円を超えての引けとなった。

小型銘柄は特にそうしたニュースに反応せず冴えないものが目立った。東証マザーズ指数は軟調、二部株指数や日経ジャスダック平均は堅調だった。先物はまとまった買いが断続的に入り指数を大きく押し上げる要因となった。とくかく上がるから買うということで指数を大きく押し上げた。

月初の買いどころではなく、大きな上昇となった。それほど買い上がる材料なのかという気はするのだが、上がるから買うということで何とか理由を付けては買い上がる展開となった。前場はTOPIXが優勢だったが、後場は日経平均が大きく上昇した。ということは先物主導であり、目先のヘッジや買戻しの先物買いが行き過ぎたという可能性も高い。

為替などは政局の混乱ということで売られる場面もあり、株式市場も冷静になると売られることになるのではないかと思う。

☆ テクニカル分析 ☆

日経平均
上値を試す動きとなった。買戻しを急ぐことになったが、目先的な過熱感を冷ますように調整もみられると思う。

☆ あれやこれやと一言 ☆

月初の買いも何もあったものではなく、上がるから買うということで指数は大きく押し上げられる展開となった。首相が変わることがそれほど大きな材料かと思うのだが、市場では買いで反応したということだろう。冷静に経済への影響などを考えるとマイナス面も大きいと思う。

アベノミクスのような対策に期待するということだろうが、新型コロナウイルスの感染収束のところまで既に織り込んでいるものと思われ、買われすぎは買われすぎだと思う。ただ、上がるから買うという相場では特に理由など何でも良く、上がることが材料なので行くところまで行くということなのだろう。

それでもさすがに冷静になれば、誰が総理大臣になっても特に何が変わるわけでもないということで売られるものも出て来るだろう。特に日経平均ということで考えれば、銘柄入れ替えの影響で少なくとも買えないということになると思うので、売り直されるのではないかと思う。

ただ、昨年11月のように特に何も材料がないなかで買うから上がるという状況が1カ月続くということもあり得るが可能性は低いだろう。冷静になったところから買われすぎ銘柄の修正安が再開するということで日経平均は冴えない展開になると思う。

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清水 洋介(しみず ようすけ)
証券アナリスト・フィナンシャルコンシェルジュ。「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。『ユーチューブチャンネル』も人気!

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