日経平均   30,447.37 円 △ 65.53 円
≪東証一部≫
売買高    11億3,544万株
売買代金  2兆8504億4100万円
値上り銘柄数 1,534 銘柄
値下り銘柄数 554 銘柄
騰落レシオ(25日) 144.36 %
為替 1ドル=110.01 円

☆ 市況概況 ☆

清水洋介,投資戦略
(画像=PIXTA)

米国株安を受けて売り先行も一時堅調となるなど値持ちの良い展開

週末の米国株は軟調だったことや週末の大幅高の反動もあって売り先行となった。ただ、寄り付きの売りが一巡となると買い戻しを急ぐ動きもあって一時堅調となるなど売り急ぐ動きも限られ総じて値持ちの良い展開となった。ハイテク銘柄の一角など、空売りが積み上がっている銘柄が買い戻しで強く、指数を下支える形となった。それでも全体に手仕舞い売りも嵩んで冴えない展開となった。

昼の時間帯は先物の買戻しもあって戻りを試す動きとなった。後場が始まると下げ幅縮小となったが、上値も限られ、いつものことではあるが、全く指数は動かなくなった。30,300円台前半を中心に小動きとなり、結局最後まで方向感は見られず、最後はお決まりの買戻しで日経平均は堅調、連日の高値引けとなった。

小型銘柄も値持ちの良いものが多かったが、上値も限られた。東証マザーズ指数や二部株指数は堅調だったが、日経ジャスダック平均は軟調だった。先物も積極的に買い上がるでも売り急ぐでもなく、方向感に乏しく指数を動かす場面もほとんど見られなかった。

目先的な過熱感もあるが、米国からの資金流入などが取り沙汰されて堅調となっている。日経平均自体は売り傾向にあるのだが、売り材料が多いので空売りが増え、空売りが増えると買戻しで高くなるということが繰り返されている。買戻し一巡となったものから売られており、目先の需給で振らされることになるのだろう。

☆ テクニカル分析 ☆

日経平均
移動平均線や基準線、雲からの乖離も大きく過熱感が強いところで、「首吊り足」となったのではないかと思う。

☆ あれやこれやと一言 ☆

SQも無事に過ぎたが、特に何も変わらないという感じだ。相変わらず買われすぎ銘柄も多く、買える材料もないのだが、売られないから買われるというような感じで値動きの軽いものに飛び乗るという展開が続いている。それでもさすがにここからは上値も重くなると思う。

米国からの資金流入などが取り沙汰されているが、日本株でも日経平均に影響の大きな銘柄などは買われすぎているものが多く、さらにここから買い上がるにはかなり勇気がいるような気がする。上がるから買うという循環がどこで崩れるかということなのだと思う。

上がるから買うという状況は上がり続ける限り続くというような雰囲気だ。上がらなくなると途端に手仕舞い売りに押されるのだろうが、空売りが積み上がった銘柄も多く、まだまだ買戻しが入るということだろう。買戻しに過ぎないということで空売りが積み上がるという循環であり、いったん上値が重くなると一気に崩れそうだ。

日経平均の銘柄入れ替えや配当取りの動きが指数の混乱要因と思われる。少なくとも日経平均に影響の大きな銘柄でも空売りが積み上がらず、買われ過ぎ感が強い銘柄はまだまだ下がり、日経平均も徐々に上値が重くなるだろう。そして買戻し一巡となったものから売られることになりそうだ。

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清水 洋介(しみず ようすけ)
証券アナリスト・フィナンシャルコンシェルジュ。「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。『ユーチューブチャンネル』も人気!

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※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。