世界三大投資家で億万長者のGeorge Soros(ジョージ・ソロス)氏が設立したヘッジファンド「Soros Fund Management(ソロス・ファンドマネジメント)」が、ビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)を保有していることがわかった。6日、同ファンドのCEO兼CIOであるDawn Fitzpatrick氏がBloombergのインタビューで明かした。
同ファンドは以前から、NYDIG社やLukka社などの暗号資産関連企業に投資していることがわかっていたが、暗号資産に直接投資しているのを認めたのは今回が初めてだ。
Fitzpatrick氏はBloombergとのインタビュー内で、次のように語った。
「我々はそこまで多くがないが、いくつかの暗号資産を保有している。しかし我々としては暗号資産そのものよりもDeFi(分散型金融)などのユースケースの方が興味深いものと考えている」
同氏は今年6月にも暗号資産に関して発言している。当時、Fitzpatrick氏は暗号資産が「変曲点」を迎えたと発言したことから、Soros Fund Managementで暗号資産取引にゴーサインが出たのではないかという憶測が飛んでいた。
Fitzpatrick氏はインタビュー内で暗号資産の市場規模についても触れ、次のようにコメントを残した。
「ビットコインがもはや単なるインフレ・ヘッジかどうかは定かでない。私としては(ビットコインは)すでに主流であると考えている。暗号資産市場は現在時価総額2兆円を超えており、世界中から2億人もの利用者がいることから、暗号資産は主流であると考える」
ビットコインは10月に入り好調な推移を見せている。記事執筆時点でも600万円を超え、6万ドル(約667万円)に向けて上値をうかがい始めたと言えるだろう。
今回のニュースを含め、機関投資家や銀行、証券取引所等の伝統的な金融機関の参入事例も見受けられていることから、今後も暗号資産市場やDeFi市場がさらに盛り上がりを見せる可能性もある。(提供:月刊暗号資産)