この記事は2022年5月24日に「月刊暗号資産」で公開された「三井住友トラスト、ビットバンクと国内初の暗号資産の信託会社設立へ」を一部編集し、転載したものです。


会社売却
(画像=PIXTA)

三井住友トラスト・ホールディングスが、国内暗号資産(仮想通貨)取引所ビットバンクと共同出資し、国内初となる暗号資産をはじめとしたデジタル資産を管理する信託会社の設立を検討していることがわかった。23日、日本経済新聞などが報じた。暗号資産の信託会社が設立するとなれば、国内初のこととなる。

報道によると、会社名は「日本デジタルアセットトラスト」。ビットバンクが85%、三井住友トラストが15%を出資する予定だ。また、別の企業も出資を検討しているという。

今回の動きにより、金融大手の三井住友トラストが暗号資産ビジネスへ本格的に参入することになる。三井住友トラストは日本デジタルアセットトラストの設立に伴い、準備会社への出資や役員の派遣などの検討を進めているという。

日本デジタルアセットトラストでは、機関投資家や暗号資産関連事業会社から暗号資産やNFTを預かって管理を行う。信託銀行が強みとする資産管理ノウハウで安全性を高めていく。

メタバースやオンラインゲーム、DeFi(分散型金融)などにおいて暗号資産の利用が急速に広まる中、両社は三井住友トラストの資産管理のノウハウを活用し、安全性を高めることで、企業や官公庁、個人事業者などに暗号資産領域のビジネスへの参入を促していきたい考えがあるという。

米国では大手銀行U.Sバンクがビットコインのカストディサービスの提供をすでに始めている。また、税務処理問題に関しても米国証券取引委員会(SEC)が暗号資産カストディ企業の会計処理に関してガイドラインを出している。

国内では野村ホールディングス株式会社が株式会社デジタルガレージの子会社で、ブロックチェーン金融サービス事業を提供している株式会社Crypto Garage(クリプトガレージ)の第三者割当増資を引き受け、同時にデジタルアセットカストディ事業の協業に向け検討をしている。(提供:月刊暗号資産