この記事は2022年10月12日に「月刊暗号資産」で公開された「Google Cloud、米コインベースと提携 暗号資産決済を導入へ」を一部編集し、転載したものです。
Google Cloudは11日、米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)と長期の戦略的パートナーシップを締結したと発表した。
この提携を通じて、両者は互いのサービスを活用する。その一環として、Google Cloudは一部の顧客に対し、暗号資産でクラウドサービスの支払いを可能にすると明かした。
暗号資産決済を導入するにあたり、コインベースの決済サービスである「コインベース・コマース(Coinbase Commerce)」を利用するという。米CNBCによれば、Google Cloud来年早くにも暗号資産決済への対応を開始するという。
また、機関投資家向けカストディおよびレポートサービスを提供する際には、「コインベース・プライム(Coinbase Prime)」を活用する予定だと説明した。
一方のコインベースは取引所やデータサービスを構築する際にGoogle Cloudを活用する。Google Cloudの計算プラットフォームおよび光ファイバーネットワークを活用することで、同取引所のグローバルリサーチを強化する。
さらに、Web3.0関連の開発者および一部顧客は、Google Cloudが提供するクラウドデータウェアハウス「BigQuery(ビッグクエリ)」を通じて、暗号資産のデータセットにアクセスすることが可能になるという。
Google Cloudはプレスリリースで、「開発者は高価で複雑なインフラを必要とせず、Web3.0ベースのシステムを即座に確実に運用することができるようになる」と説明した。
発表に際し、Google CloudのCEOであるトーマス・クリアン(Thomas Kurian)氏は、「我々はWeb3.0の構築をより迅速かつ容易にしたいと考えており、コインベースとのパートナーシップによって開発者がその目標に一歩近づくのに役立つ」とコメント。続けて、「我々は繁栄する世界のWeb3.0の顧客とパートナーのエコシステムに貢献する準備ができている。私たちの焦点は、全ての顧客が私たちのスケーラビリティ、信頼性、セキュリティ、データサービスを摩擦なく利用できるようにすることであり、顧客はWeb3.0分野のイノベーションに集中することが可能となる」と述べた。
また、コインベースのCEOであるブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)氏は、「Google CloudがWeb3.0を新しいユーザーに提供し、開発者に強力なソリューションを提供するためにコインベースを選択したことを嬉しく思う」と述べ、「Web3.0エコシステムへの信頼できる橋渡しを構築するという我々のビジョンを実行するために、これ以上のパートナーはないだろう」と語った。(提供:月刊暗号資産)