この記事は2022年10月13日に「CAR and DRIVER」で公開された「トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化」を一部編集し、転載したものです。


トヨタが定番セダン&ワゴンのカローラ/カローラ・ツーリングとスポーツハッチバックのカローラ・スポーツをマイナーチェンジ。パワートレインの刷新や安全システムの機能拡大、コネクティッド機能のバージョンアップなどを実施

トヨタ自動車は2022年10月3日、カローラ/カローラ・ツーリング/カローラ・スポーツを一部改良して発売した。

トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
▲トヨタ・カローラ/カローラ・ツーリング/カローラ・スポーツがマイナーチェンジ。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマへと進化する

車種展開は以下の通り。

■カローラ

ガソリン車

X:2WD199万円

G:2WD222万円

W×B:2WD245万円

ハイブリッド車

ハイブリッドX:2WD238万円/E-Four257万8,000円

ハイブリッドG:2WD257万円/E-Four276万8,000円

ハイブリッドW×B:2WD280万円/E-Four299万8,000円

トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
▲トヨタ・カローラ・ハイブリッドW×B(2WD) 価格:280万円 全長4,495×全幅1,745×全高1,435mm ホイールベース2,640mm 車重1,370kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費27.9km/リットル 写真のボディカラーはマッシブグレー

■カローラ・ツーリング

ガソリン車

X:2WD207万円

G:2WD230万円

W×B:2WD250万円

ハイブリッド車

ハイブリッドX:2WD246万円/E-Four265万8,000円

ハイブリッドG:2WD265万円/E-Four284万8,000円

ハイブリッドW×B:2WD285万円/E-Four304万8,000円

トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
▲トヨタ・カローラ・ツーリング・ハイブリッドG(2WD) 価格:265万円 全長4,495×全幅1,745×全高1,460mm ホイールベース2,640mm 車重1,370kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費29.3km/リットル 写真のボディカラーはアティチュードブラックマイカ×プラチナホワイトパールマイカ

■カローラ・スポーツ

ガソリン車

G“X”:2WD220万円

G:2WD245万円

G“Z”:2WD264万円

ハイブリッド車

ハイブリッドG“X”:2WD246万円

ハイブリッドG:2WD270万円

ハイブリッドG“Z”:2WD289万円

なお、従来設定していたガソリン車の6MTモデルはカタログから外れている。

トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
▲トヨタ・カローラ・スポーツ・ハイブリッドG“Z”(2WD) 価格:289万円 全長4,375×全幅1,790×全高1,460mm ホイールベース2,640mm 車重1,390kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費27.2km/リットル 写真のボディカラーはオレンジマイカメタリック

今回の改良は、パワートレインの刷新や安全システムの機能拡大、コネクティッド機能のバージョンアップ、外装の一部変更など多岐に渡っている。

まずはパワートレインの刷新から解説していこう。

ハイブリッド車は、全ての電動モジュールを刷新した1.8Lハイブリッドシステムを採用する。システムは2WDが2ZR-FXE型1,797㏄直列4気筒DOHCエンジン(最高出力98ps/5,200rpm、最大トルク14.5kg・m/3,600rpm)+1VM型フロントモーター(最高出力70kW、最大トルク185Nm)+リチウムイオン電池(容量4.08Ah)、4WDのE-Fourが前述のユニット+1WM型リアモーター(最高出力30kW、最大トルク84Nm)で構成。高効率の大量EGR(排気再循環システム)と低フリクション化アイテムを組み込んだ改良版エンジンに、高性能化したモーターを組み合わせることにより、素早く軽やかな発進と伸びやかな加速を実現するとともに、優れた燃費性能を成し遂げた。

トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
▲ハイブリッド車は全ての電動モジュールを刷新した1.8Lハイブリッドシステムを採用する
トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
▲2ZR-FXE型1797㏄直列4気筒DOHCエンジンは高効率の大量EGRと低フリクション化アイテムを組み込む

カローラおよびカローラ・ツーリングのガソリン車は、従来の2ZR-FAE型1,797㏄直列4気筒DOHCエンジンから、1.5LダイナミックフォースエンジンのM15A-FKS型1,490㏄直列3気筒DOHCエンジンに換装。最高出力は120ps/6,600rpm、最大トルクは14.8kg・m/4,800~5,200rpmを発生する。

トランスミッションには、従来のCVTに発進用ギアを追加し、発進から高速域まで力強くダイレクトな走りと低燃費を実現したDirect Shift-CVT(ギア機構付自動無段変速機+10速シーケンシャルシフトマチック)を組み合わせた。

トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
▲カローラおよびカローラ・ツーリングのガソリン車は1.5LダイナミックフォースエンジンのM15A-FKS型1,490㏄直列3気筒DOHCエンジンを新搭載

カローラ・スポーツのガソリン車は、従来の8NR-FTS型1,196㏄直列4気筒DOHC直噴ターボエンジンから2.0LダイナミックフォースエンジンのM20A-FKS型1,986㏄直列4気筒DOHC直噴D-4Tエンジンに変更。最高出力は170ps/6,600rpm、最大トルクは20.6kg・m/4,900rpmを発生する。

トランスミッションには、専用セッティングのDirect Shift-CVT(ギア機構付自動無段変速機+10速シーケンシャルシフトマチック)を採用した。

トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
▲カローラ・スポーツのガソリン車は2.0LダイナミックフォースエンジンのM20A-FKS型1,986㏄直列4気筒DOHC直噴D-4Tエンジンを新採用

安全システムの面では、Toyota Safety Senseの機能拡大を鋭意実施する。まず、プリクラッシュセーフティに交差点右折時の対向直進車および右左折時の対向方向から横断してくる歩行者を検知する機能を追加。

また、運転状況に応じたリスクの先読みを行い、歩行者や自転車、駐車車両に近づきすぎないよう、ドライバーのステアリングおよびブレーキ操作をサポートするプロアクティブドライビングアシストを新設定する。さらに、ソフトウェアのアップデートにより購入後も最新の運転支援技術を備えた、より安全・安心な機構へと進化させた。

ほかにも、ドライブレコーダー(前方)とバックガイドモニターの標準装備化(カローラ/カローラ・ツーリングのXグレード、カローラ・スポーツのG“X”はオプション設定)や、録画機能付バックガイドモニターのオプション設定などを実施している。

トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
▲運転状況に応じたリスクの先読みを行い、歩行者や自転車、駐車車両に近づきすぎないよう、ドライバーのステアリングおよびブレーキ操作をサポートするプロアクティブドライビングアシストを新設定
トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
▲バックガイドモニターを標準装備化(カローラ/カローラ・ツーリングのXグレード、カローラ・スポーツのG“X”はオプション設定)

次世代マルチメディア(ディスプレイオーディオ・T-Connect)を搭載して、コネクティッド機能をバージョンアップしたこともトピックだ。室内にはコネクティッドナビに対応した8インチHDディスプレイオーディオまたは10.5インチHDディスプレイオーディオPlus(車載ナビ機能付)を設定。スマホアプリApple CarPlayはワイヤレスで利用可能とする。さらに、車内Wi-FiをT-Connectサービスの有料オプションとして用意した。

トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
▲コネクティッドナビに対応した10.5インチHDディスプレイオーディオPlus(車載ナビ機能付)を設定
トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
▲カローラ・ハイブリッドW×Bのインパネ。コネクティッドナビ対応の8インチHDディスプレイオーディオを標準で装備する
トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
▲カローラ・ハイブリッドW×Bのキャビン空間。前席にはスポーティシートを配備。シート表皮は合成皮革+レザテック
トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
▲カローラ・ツーリングGのキャビン空間。前席には上級ノーマルシートを採用。シート表皮はファブリック
トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
▲カローラ・スポーツG“Z”のキャビン空間。前席にはスポーツシートを装備。シート表皮はファブリック

外装については、ヘッドランプやフロントロアグリル、フォグランプ周囲などのデザインを刷新。また、一部ボディカラーのラインアップを変更している。

トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
トヨタのカローラ・シリーズが一部改良を敢行。時代のニーズを超える「プラスα」のクルマを目指して進化
▲ヘッドランプやフロントロアグリル、フォグランプ周囲などのデザインを変更。写真上よりカローラW×B/カローラ・ツーリングW×B/カローラ・スポーツG“Z”
Writer:大貫直次郎

(提供:CAR and DRIVER