この記事は2023年1月10日に「月刊暗号資産」で公開された「ニューヨーク州司法長官、破綻したセルシウスの前CEOを訴訟」を一部編集し、転載したものです。


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(画像=and4me/stock.adobe.com)

ニューヨーク州司法長官のレティシア・ジェイムズ(Letitia James)氏は5日、破産申請中の暗号資産(仮想通貨)レンディング企業セルシウス・ネットワーク(Celsius Network)の共同創設者で前CEOのアレックス・マシンスキー(Alex Mashinsky)氏に対して訴訟を起こした。

ジェイムズ司法長官は声明で、マシンスキー氏は投資家を欺き、セルシウスの悲惨な財務状況を隠してニューヨーク州で義務付けられている登録を怠ったと主張した。

訴状では、「暗号資産レンディングプラットフォームで、セルシウス・ネットワークおよびその関連団体の共同創設者兼CEOであるマシンスキー氏は、数十億ドル相当の暗号資産を2万6000人以上のニューヨーカーを含む数十万人の投資家から騙し取った」と述べている。

また、マシンスキー氏はセルシウスの安全性について虚偽かつ誤解を招く発言を繰り返し行い、投資家に数十億ドルのデジタル資産を同プラットフォームに預けるように促したと主張した。さらに、マシンスキー氏がセルシウスの悪化する財務状況を偽って伝え、実態を隠蔽したとしている。

これらに加え、営業担当者としての登録や、証券・商品取引業者としての登録も怠っていたと述べ、マシンスキー氏に対しニューヨークで事業を行うことを禁止するほか、損害賠償および不正に得た利益の放棄などを求めた。

ジェイムズ司法長官は、「マシンスキー氏は投資家を経済的自由に導くと約束していたが、実際は彼らを経済的破滅の未知へと導いた。法律は、虚偽で根拠のない約束をすること、投資家を誤解させることを違法としている。今日、マシンスキー氏に騙された何千人ものニューヨーカーを代表して損失を取り戻すために行動を起こす」と述べた。

マシンスキー氏については、セルシウスの顧客資金の出金を停止した後、破産申請する直前にセルシウスの口座から1000万ドル(約13億2,000万円)を引き出した疑いもある。(提供:月刊暗号資産