この記事は2023年1月31日に「月刊暗号資産」で公開された「Twitter、決済機能を開発中 将来的には暗号資産への対応も計画」を一部編集し、転載したものです。
米Twitterが決済機能の導入に向け開発を行っていることがわかった。30日、Financial Timesが報じた。
同社の計画に詳しい2名の関係者によれば、Twitterを買収したイーロン・マスク(Elon Musk)氏の補助役として携わるエスター・クロフォード(Esther Crawford)氏が、プラットフォーム上での決済を促進するために必要な開発を少人数のチームで開始したという。
Twitterはクロフォード氏が創業したスタートアップ・Squadを2020年に買収している。同社はユーザーが相互に画面を共有できるソーシャルメディアアプリを開発していた。昨年8月、Twitterは子会社Twitter Paymentsを設立しており、マスク氏はクロフォード氏を同社のCEOに任命した。
マスク氏は現在、Twitterの新たな収益源を生み出す一環として、決済領域に注力する計画を立てているようだ。Twitterにおいて年間50億ドル(約6,510億円)規模を誇る広告事業は現在下降傾向にある。こうした状況も踏まえ、マスク氏は以前からTwitterの改革において決済機能を重視していた。
マスク氏は後に合併しPayPalとして今や世界最大規模の決済企業となったX.comの創設に携わった経験を持つ。
計画に詳しい関係者によると、マスク氏の買収に先立ち、Twitterはクリエイターへの投げ銭やeコマースに関する決済について検討していたという。しかし、マスク氏のビジョンは当初の想定をはるかに超えていたようだ。
マスク氏は、クリエイターに対する投げ銭機能、ユーザーがメッセージを通じて直接送金ができる機能、商品を直接購入できる機能などの追加を検討しているという。
なお、Twitterは昨年11月に決済処理事業者としてのライセンスを米財務省に申請している。現在はサービスを開始するために必要な複数州のライセンスについても申請も始めたと関係者は述べた。
また、関係者によれば米国内でのライセンス取得は1年以内には完了する見込みで、その後は各国の規制当局の認可を得ることに注力していくようだ。
導入を予定している決済機能ではまず法定通貨への対応を優先するが、後に暗号資産(仮想通貨)も決済手段として追加する計画であるという。(提供:月刊暗号資産)