パチンコなどの遊技機事業とゴルフ事業を手がける平和<6412>の業績がコロナ禍前の状況に迫ってきた。

同社の2023年3月期はコロナ禍の影響の少なかった2020年3月期と比べ、売上高は97%ほどにとどまるものの、利益は全段階で実績を上回る見込みだ。

コロナ感染を防ぐためパチンコ店やゴルフ場への来客数が減少した2020年、2021年は業績が大きく落ち込んだが、徐々に客足が回復し、特にゴルフは感染リスクの低いスポーツとして若者を中心に人気が高まったことから業績が好転した。

為替の円安に伴う原材料高などのマイナス要因はあるものの、遊技機の販売価格やゴルフ来場者の顧客単価の上昇により、利益の回復が顕著になった。売り上げ、利益そろってのコロナ越えは目前だ。

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(画像=単位:億円、2023年3月期は予想、「M&A Online」より引用)

当期利益は8倍に

平和は2023年2月8日に2023年3月期の業績予想を上方修正した。それによると売上高は1403億円で、前年度よりも15.4%の増収となる。営業利益は264億円で、前年度比2.57倍に、経常利益は250億円で、同2.47倍に、当期利益は189億円で、同8.61倍にいずれも高い伸び率となる見込みだ。

遊技機事業はパチンコ機の販売台数が当初の予想よりも下回るものの、需要に応じた売価設定を行い販売価格が上昇したことに加え、コスト削減に取り組んだことなどにより、大幅な増益となる。

ゴルフ事業では旺盛なゴルフプレー需要に支えられ、来場者数と顧客単価が計画を上回って推移したため、売上高、利益ともに予想を大きく上回る見通しとなった。このため業績を上方したもので、1-3月の状況によってはさらなる上振れの可能性もありそうだ。

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(画像=「M&A Online」より引用)

文:M&A Online編集部