総括
FX「世界は中国回避の動き。円高に押され人民元安い、12通貨中では5位維持」人民元見通し
(通貨5位、株価8位)
予想レンジ 人民元/円18.7-19.2
(ポイント)
*円高に押されるも12通貨中では5位と中位で安定
*金融は緩和気味。預金準備率(RRR)引き下げ
*経済指標は悪くはない
*本日は3月財新サービス業PMI
*仏大統領と欧州委員長が訪中
*台湾の蔡総統はマッカーシー米下院議長と会談
*アリババ事業再編、中国当局の締め付け終了の兆しか
*中国、初の人民元建て決済 仏トタルとLNG
*サウジ、上海協力機構へ参加
*中国主席のウクライナ訪問を招請─ゼレンスキー大統領
*全人代の成長見通しは5%だが、他の機関は上方修正
*2月消費者物価は伸び減速
*対米、対独の2022年の貿易額は過去最高
(中国はどこへ向かうのか)
中国はどこへ向かうのか。米国は準備を始めている。世界の二極化、政治経済での対立で、物流の障害を見込んで、ニアショアリングを始めている。欧州もそれを見込んで中国との経済関係を縮小するように示唆している。中国も真っ向からの対立は避けているようで、国家主席の発言でもさらなる国際化を謳っている。ロシアと親交するより西側と親交するほうが国民は豊かになると思うが、それは理解できないイデオロギーの違いだろう。そうでないと日本人を理由なく逮捕することはない。今週はマクロン仏大統領とフォンデアライエン欧州委員長が訪中する。
(ニアショアリング)
中国の最大輸出国は米国、最大輸入国は台湾。
米国台湾連合と中国が貿易遮断・国交断絶すれば、短期的に大混乱、それを避けるためのニアショアリング。
(悪くはない経済指標、ゼロコロナ緩和で)
経済指標では3月の製造業PMIは51.9で景気の拡大・縮小を判断する節目の50を3カ月連続で上回ったものの、前月(52.6)よりも低下し、景気回復の速度にばらつきが出ていることが示された。非製造業PMIは58.2で前月の56.3、予想の54.9を上回った。
財新製造業PMIは50で前月の51.6より悪化。
22年4Qの経常黒字は1031億ドルとなり驚異的な黒字を続けている。
(金融は緩和気味。1%のインフレで)
それでも預金準備率を引き下げたり、大規模資金供給を続けているのは消費者物価が1%と低いこともある。経済はコロナ禍から回復している。問題は外交だ。
今週はサービス業PMIの発表がある。
(中国がWTOに調査要請、米主導の半導体輸出規制巡り)
中国が世界貿易機関(WTO)に対し、同国の先端半導体製造能力を抑制することを目的とした米国主導の技術輸出規制を調査するよう要請したと伝えた。
それによると、中国側は今週開かれたWTO定例会合で、日本、オランダ、米国は計画とその後の措置をWTOに報告すべきだと訴え、WTOにこの問題に対する監視を強化するよう求めた。
(今週の外交など)
習近平国家主席の招待を受けて、マクロン仏大統領が4月5日から7日まで国賓として中国を訪問。フォンデアライエン欧州委員会委員長も同行。
一方、台湾の蔡英文総統はカリフォルニア州でマッカーシー米下院議長と会談する。
テクニカル分析(人民元/円)
雲の上維持できず雲下へ下落。3日連続陰線
日足、ボリバン3σ下限から反発も雲の上に出られず再び雲の下へ。3月24日-4月5日の上昇ラインがサポート。4月4日-5日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き、20日線下向き。
週足、雲下へ。3月6日週-27日週の下降ラインが上値抵抗。3月20日週-27日週の上昇ラインを下抜く。ボリバン2σ下限がサポート。
月足、1月、2月は陽線。3月は陰転。4月も陰線スタート。23年1月-2月の上昇ラインを下抜く。22年2月-23年3月の上昇ラインがサポート。
年足、3年連続陽線。23年も陽線スタート。ただ22年は上ヒゲが長い。20年-21年の上昇ラインがサポート。
チーファンラマ
外国人の中国への団体旅行が再開
中国文化観光部は3月31日、「外国人の中国へのインバウンド団体旅行業務再開に関する通知を発表した。
通知によると、同日から、全国の旅行会社およびオンライン旅行会社は、外国人の中国へのインバウンド団体旅行業務および航空チケットとホテルをセットで手配する業務を再開する。また、中国国内の旅行代理店が中国域外の同業者と共同で、旅行商品の開発およびマッチングなどを手掛けることが奨励されており、外国人の中国旅行に対するイメージ向上に努める方針が示された。