外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2023年4月14日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼13日(木)の為替相場
(1):豪雇用統計は堅調な結果
(2):中国 大幅な貿易黒字
(3):英経済指標 予想を下振れる
(4):ユーロ円 年初来高値更新
(5):米経済指標を受けて米利上げ打ち止め観測強まる

▼13日(木)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:下値は限られそう/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

13日(木)の為替相場

外為どっとコム トゥデイ
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期間:13日(木)午前6時10分~14日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):豪雇用統計は堅調な結果

豪3月失業率は3.5%となり市場予想(3.6%)を下回った。同新規雇用者数は5.30万人増と予想(2.00万人増)以上に伸びた。同労働参加率も66.7%で予想(66.6%)より良好だった。これを受けて豪ドル買いが優勢となった。

(2):中国 大幅な貿易黒字

中国3月貿易収支は881.9億ドルの黒字となり、黒字額は予想(400億ドル)の2倍以上に達した。主要先進国が経済制裁を科しているロシア向けなどを中心に輸出が前年比+14.8%と大幅に伸びたことが背景。

(3):英経済指標 予想を下振れる

英2月国内総生産(GDP)は前月比±0.0%となり市場予想(+0.1%)を下回った。同鉱工業生産は前月比-0.2%(予想+0.2%)、同貿易収支は175.34億ポンドの赤字(予想170.00億ポンドの赤字)となった。ポンドに目立った反応は見られず、ポンド/円はその後、欧州通貨高の流れに沿って昨年12月20日以来の166.85円前後まで上値を伸ばした。

(4):ユーロ円 年初来高値更新

ユーロ圏2月鉱工業生産は前月比+1.5%と予想(+1.0%)を上回った。1月分も+0.7%から+1.0%へと上方修正された。ユーロ相場に直接的な反応はなかったが、欧州中銀(ECB)の利上げ期待でユーロ/円はその後146.89円前後まで上昇。年初来高値を更新した。

(5):米経済指標を受けて米利上げ打ち止め観測強まる

米3月生産者物価指数(PPI)は前月比-0.5%と予想(±0.0%)に反して低下。前年比では+2.7%と前月の+4.9%から大幅に鈍化して市場予想(+3.0%)を下回った。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPPIは前年比+3.4%で、予想通りながらも前月の+4.8%から鈍化した。同時に発表された米新規失業保険申請件数は23.9万件と予想(23.5万件)をやや上回り前週(22.8万件)からいくぶん増加した。これらを受けて米利上げ打ち止め観測が強まるとドルが急落。ドル/円の下落につれてクロス円も弱含んだが、ユーロ/ドルなどストレートドルの上昇に支えられたため下げは比較的緩やかだった。その後は、米インフレ鈍化を好感して株価が上昇する中、クロス円も豪ドル/円を中心に持ち直しの動きを強めた。