メキシコペソ見通し
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)


総括

FX「米墨関係は議論を重ね前に進んでいる USMCA!」メキシコペソ見通し

予想レンジ 7.2-7.7

 (ポイント)
*堅調。経済指標も強い
*米墨関係は対話をしながら前に進んでいる(記事参照)
*米国とメキシコのハイレベル経済対話の中間レビューがあった
*政策金利を据え置く余地、議事要旨
*4/24の4月前半CPIに注目したい
*2月小売売上は前年比3.4%増
*通貨は年初来最強、株価指数も強い
*郷里送金とニアショア投資がペソを支える
*政府の成長見通しは3%と高い。民間予想の約倍
*政府のインフレ率見通しはを2023年は3.2%から5.0%へ引き上げ
*電力国有化拡大には米加が問題視
*株式市場改革法案が第2四半期に提出される
*2024年に大統領選挙がある
*4Qの経常収支は赤字から黒字へ転換

(堅調)
 依然、堅調で年初来ペソ円は10.71%高(7.44で)、ボルサ株価指数も12.03%高と強い。経済指標は強い。1月経済活動指数、3月企業信頼感指数に続き、2月鉱工業生産は前年比3.5%増で前月の2.8%増を上回り、2月自動車生産は同13.1%増で前月の9.9%を上回った。

(政策金利を据え置く余地、議事要旨)
 3月29日の金融政策決定会合の議事要旨では、利上げサイクルを終了させる時期に到達した可能性について議論し、ハト派姿勢を強めていたことが明らかになった。インフレ見通しについて複雑かつ不確実との見方を維持したが、インフレ圧力がいくらか和らいでいることを認めた。 会合では政策金利を0.25%引き上げて11.25%としたが5月18日の次回会合で、政策金利を据え置く余地が開かれた。これまで15会合連続で政策金利を引き上げている。4月24日に発表される4月前半の消費者物価に注目したい。前回の7.12%から6.62%への低下が予想されている。

(2月小売売上は3.4%増)
 2月小売売上は前年比3.4%増、前月比では0.3%減。前月の前年比5.2%増という11か月ぶりの高値からは減少。予想の4%増も下回る。ネット販売増加、飲食減少となった。

(米国とメキシコのハイレベル経済対話の中間レビュー)
米国とメキシコのハイレベル経済対話 (HLED) は、メキシコと米国の戦略的な経済的および商業的優先事項を推進し、両国の経済発展と成長を促進し、雇用創出を促進し、競争力を高め、貧困と不平等を削減するとした。HLED は、4 つのテーマの柱を中心にしている。

第1の柱 – 共に再建する – 米国とメキシコは、地域のビジネス環境を改善し、高度な技術を導入し、米国とメキシコのサプライ チェーンの回復力を強化し、合法的な貿易と旅行を促進するために取り組む

第2の柱 – メキシコ南部と中央アメリカにおける持続可能な経済的および社会的発展の促進 – 米国とメキシコは、中央アメリカ北部とメキシコ南部で雇用と機会を創出することにより、生計を改善するために協力

第3の柱 – 将来の繁栄のためのツールを確保する – 米国とメキシコは、情報通信技術、ネットワーク、サイバーセキュリティ、電気通信、およびインフラストラクチャ セクターにおける規制の互換性とリスク軽減をサポートするために取り組む

第4の柱– 人々への投資 – 米国とメキシコは、起業家、中小企業に投資し、女性、若者、先住民、および LGBTQI+ のメンバーの経済的機会へのアクセスを強化するイニシアチブを促進するために取り組む

米国とメキシコの政府は、多様な視点と透明性を重視するオープンで包括的な対話を通じて、市民社会、民間部門、学界、労働者、およびその他の非政府組織と協議した。私たちの政府は、いくつかの利害関係者の推奨事項を実施した

テクニカル分析

ボリバン中位から上昇、上位で膠着

 ボリバン2σ上限近くから反落も中位から上昇、雲の上に出る。4月14日-19日の上昇ラインがサポート。3月9日-4月19日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線上向く。
週足、ボリバン上位で推移。雲の上。5週線、20週線上向く。4月3日週-10日週の上昇ラインがサポート。3月6日週-4月10日週の下降ラインを上抜く。
 月足、ボリバン上位で推移も横ばい。1月、2月は陽線。3月は下へ突っ込むも、
後半反転。4月は陰線スタートも陽転。1月-3月の上昇ラインがサポート。5か月線上向く、20か月線は上向き。
 年足、一時22年の長い上ヒゲを上抜くも、その後23年も長い上ヒゲに転じる。21年-22年の上昇ラインがサポート。 

メキシコペソ見通し
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VAMOS MEXICO

メキシコ政府、国営石油ペメックス支援 納税を先送り

 メキシコ財務省のヨリオ次官は、国営石油会社ペメックスの約20億ドルの納税を先送りすることで同社の今年の債務返済能力を強化すると述べた。
昨年末に1080億ドル近い負債を抱えていたペメックスは、事実上の税金となる40%の利益分配率(DUC)を支払っている。
ペメックスは2023年分の債務について約60億ドルを既に返済しており、年内さらに25億ドルの返済が残っていると説明。DUCの支払いを先送りすることで、同社に20億ドルのキャッシュフローをもたらすと述べた。
また、スペイン電力大手のイベルドローラから国内13の発電所を約60億ドルで買収する計画について、買収資金を調達するため債券を発行する必要はないとの認識を示した。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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