「皆がウォレットを持つ時代」到来 │ 石濵嵩博インタビュー
(画像=Iolite)

Web3.0×SNS

「皆がウォレットを持つ時代」到来。「価値」を具現化するトークンの仕組み

Web3.0系SNSだからこそ起こせる変革。『Yay!』が掲げる3つの展開。

インターネットの普及とともにSNSも生活の一部として広く浸透してきた。次世代WebとされるWeb3.0では、SNSの活用方法もより多様化することが見込まれる。

支持を集める国内発Web3.0系SNSとしては、『Yay!』があげられる。

代表の石濵嵩博氏が掲げる『すべての人に居場所を』という想いのもと、若年層を中心にユーザー数を拡大し続けている。昨年には国内暗号資産取引所bitFlyerとIEOに関する契約を締結し、持続可能なトークノミクスの構築に足を踏み出す。


石濵:今後のWeb3.0領域の動向として、かつてGAFAが台頭してきた時と同様の状況が生まれることに疑いの余地はありません。Web3.0におけるキーワードは、『価値のインターネット』です。ブロックチェーンは今まで価値算定ができなかったものに対して価値、価格を付けることができる技術です。 人類の歴史上最も大きなイノベーションはインターネットです。一方で、インターネットの価値はいくらかと尋ねられると正確に答えられません。なぜなら、インターネット自体は管理者のいない自律分散ネットワークに過ぎないからです。

しかし、同じような性質のイーサリアムには価格が付いており、正確に価値を測ることができます。ブロックチェーンのトークンはこうした、本質的に価値があるものに価格を付けることができる技術と言い換えることができます。

ほかの例としては『STEPN』があげられます。『歩いて健康になる』という行動は価値がありますが、これまで価格が付けられませんでした。それを、トークノミクスをもとに価格を付けるというイノベーションが起きました。

今後、多くの人が価値のインターネットに参加していくと考えています。その体験の中心にあるのがウォレットで、これは3、4年ほどでメールと同じように誰もが使うようになるでしょう。

ただ、現時点ではウォレットの仕組みが一般ユーザーにとって非常に複雑です。その複雑性を乗り越えるためのカギがソーシャルとゲームにあると考えています。

ゲームをプレイして楽しむためにウォレットを利用し、その複雑性をソーシャルで友達同士教え合いながら乗り越えていく。それぞれのステージに合わせたオンボーディングプロセスを友達同士で行うことが、ウォレットが当たり前になる世の中の第一歩になるはずです。

Yay!の今後の展開として、1つはトークンエコノミクスをサステナブルにしていくこと。2つ目は、ユーザーにわかりやすいUXを届けること。そして、3つ目は横のつながりを強化してほかの事業者とも連携をし、多くの人を巻き込んでいくことです。

今年はマスのオンボーディングがテーマとなるので、施策を次々と打ち出していきます。

自律分散型サービスの将来
2023年はマスの「Web3.0オンボーディング」が重要なテーマ


石濱 嵩博氏
2013年5月に株式会社ナナメウエを創業。「つながりを科学する」をテーマに、SNSの領域に従事する。2020年1月に「すべての人に居場所を」というコンセプトに、誰もが素を出せるバーチャルワールド「Yay!(イェイ)」をリリース。2022年4月にシリーズBで総額16億円の資金調達を完了し、同年8月には国内最大級の暗号資産取引所bitFlyerとIEOに向けて契約締結。Yay!上にトークンとNFTで経済圏を構築することによりWeb3.0時代の新しい居場所を生み出し日本のソーシャルの民主化を牽引。

(提供:Iolite