IPO、M&A両方の可能性
-IPO(新規株式公開)やM&Aなどの出口戦略については、どのようなお考えをお持ちですか。
現在ベンチャーキャピタル、事業会社、役員・社員が、それぞれほぼ均等な形でわが社の株式を保有しています。このため出口戦略をきちんと考えて事業を展開する必要がありますので、IPOはもちろんですがステイクスホルダーの利益をしっかりと考えてオプションを考慮しています。
ただ株式市場が不透明な状態ですので、事業の推進にフォーカスしつつ、ガバナンス、ファイナンス含めてIPOに耐え得る体質をしっかりと作っていくというのが今の状態です。
-ところで2023年7月に京都で開催されたスタートアップワールドカップ京都予選で優勝されました。こうしたコンテストについてはどのようにお考えですか。
このイベントはとてもユニークだなと思っています。ベンチャーキャピタルなどが主催して、10社ほどが登壇して、審査をするというコンテストはアメリカでもありますが、グローバルな規模でいろんな国から代表を募って勝ち抜き戦でやるようなイベントはありません。今回、私は京都予選で勝ちましたので、日本代表としてシリコンバレーの本戦で戦うのですが、大変楽しみです。
-日本代表としての意気込みをお聞かせ下さい。
日本のスタートアップで海外に行きたいと言われる企業はたくさんあります。日本政府もそれを支援しています。ですけども、実際に海外で本当にマーケットを取れているとか、商売ができている会社というのは、数えるほどしかありません。日本代表と名乗らせていただけるのであれば、ユニークなことをやっている、日本が関連するスタートアップがあるのだということを、ちゃんと残せるようなことをやりたいなと思っています。
【本間毅氏】
1997年、Webインテグレーションを行うイエルネットを設立
2003年、ソニー入社、ネット系事業戦略部門、リテール系新規事業開発などを経て、
2008年、アメリカ西海岸に赴任。電子書籍事業の事業戦略に従事
2012年、楽天社執行役員就任
2016年、米シリコンバレーでHOMMA, Inc.創業、CEOに就任(現任)
文:M&A Online