インドネシアのバリ島で、サカ美術館(SAKA Museum)が2024年の正式オープンに先立ち9月29日にプレオープンした。
サカ美術館は、バリ島で最大の統合型リゾートである「アヤナ リゾート(AYANA Resort I)」の敷地内に新設され、バリの豊かな芸術、宗教、文化などを中心に地域の魅力を伝えるとともに、様々なイベントの会場としても利用される予定だ。
設計は三菱地所設計が手掛けた。バリの豊かな自然と調和した空間でゆったりと鑑賞できるように計画され、「A moon on water」のコンセプトのもとで、月の形の建物に仕上げられた。夜には建物自体が光を放ち、水に浮かぶ月のように周囲を照らす。
美術館の名前はバリで古くから使われてきたサカ暦に由来する。サカ暦は、古代のヒンドゥー太陽暦がバリの人々によって月の周期に従った宗教的、儀式的な活動に合わせて適応されたものだ。
現在公開されている最初の展示では、サカ暦の新年にあたる「ニュピ」の前夜に街をパレードする巨大な人形「オゴオゴ」が制作された。来館者がサカ暦の最も重要な日である「ニュピ」について、意味を深く理解する契機になればとのことだ。
また美術館内外のスペースは、イベント会場としても利用可能だ。1階のイーストギャラリーでは、ウェディングをはじめ様々なイベントを屋内の芸術的な雰囲気の中で行うことができ、最大300名の来場者を迎えることができる。緑豊かな庭園に囲まれた2階のサカガーデンはステージを設置することができ、最大400人規模のイベントが開催できる屋外会場となっている。