オプティマス、約260億で豪ディーラーを買収

北海道を本拠とするアークスは子会社を通じて、岩手県内陸・沿岸部に4店舗を持つ地場スーパーのみずかみ(遠野市)と2024年7月をめどに経営統合することで合意した。アークスは北海道、東北、北関東のスーパー10社を抱え、地域スーパー連合(約370店舗)を形成しており、みずかみの合流で11社目となる。

オプティマスグループは257億円を投じて、オーストラリアの有力自動車ディーラーAUTOPACTを買収した。AUTOPACTは新車以外に中古車、自動車ローン、パーツ販売、修理・アフターサービスまでフルサービスを提供する。日本テレビホールディングスは、ファッションECサイト大手のラベルヴィー(東京都港区)を子会社化した。物販事業の強化に向け、テレビ通販にとどまらず、デジタル化対応を加速する。

自ら株式市場から“退出”を決めたのはピーシーデポコーポレーション(10月に東証プライム上場を廃止)。野島隆久社長が主導するMBO(経営陣による買収)で非公開化した。ネット販売の普及などでパソコンの購買チャンネルが多様化する中、店舗に依存する従来型の事業モデルの転換を迅速に進めるためとしている。

◎2023年小売業を対象とした主なM&A

発表 内容
1月 クオールHD、栃木県を中心に調剤薬局38店舗展開のパワーファーマシーを子会社化
3月 コーナン商事、九州でホームセンター展開のホームインプルーブメントひろせを子会社化
4月 ラオックスHD、セブン&アイ・HD傘下で高級衣料品店「バーニーズニューヨーク」の運営会社を子会社化
イオン、食品スーパーのいなげやをTOBで子会社化
5月 アークス、傘下企業を通じて岩手県の地場スーパー「みずかみ」と統合へ
ピーシーデポコーポレーション、MBOで株式を非公開化
6月 東北新社、傘下企業が手がけるスーパー事業を中島董商店に譲渡
8月 ラクスル、印鑑ネット販売のAmidAホールディングスをTOBで子会社化
9月 オプティマスグループ、豪州の自動車販売会社AUTOPACTを子会社化
DCMホールディングス、ホームセンター中堅のケーヨーをTOBで子会社化
10月 ビジョナリーHD、国内ファンドの日本企業成長投資のTOBを受け入れて株式を非公開化
11月 セブン&アイ・HD、豪州「セブンイレブン」展開のコンビニエンス・グループ・HDを子会社化

文:M&A Online