アウトドアライフスタイル関連企業のスノーピークは2月13日、2023年12月期の通期決算を発表した。売上高は257億2800万円(前年比16.4%減)、営業利益は9億4300万円(同74.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は100万円(同99.9%減)と大幅な減収減益だった。売上高と営業利益、純利益の全てが業績予想を下回り、前年は約20億円あった最終利益が今期は99.9%減となる100万円となり、なんとか黒字を達成したといった感じだ。
さらに、スノーピークは国内の既存店舗に関する減損損失として1億9300万円、米国の現地法人に関する減損損失として2億3500万円、トータル4億2800万円を減損損失として計上している。
スノーピークは2022年12月期には過去最高の307億7300万円の売上高を達成しており、17期連続で増収を記録している。株価もコロナ禍真っ只中の2021年11月19日に終値で4440円までマークしたが、2023年に入ると状況は一転し、2024年に入った現在も1000円以下という水準でいる。「セブツー」では、ファッション&アパレル関連84銘柄の株価騰落率を調査してそのランキングを作成しているが、2023年の年間を通して全銘柄のうち最も株価を下げたのはスノーピークだった。2023年1月4日の始値は2350円で、12月29日の終値が925円となり、2023年の一年間で株価はマイナス60.6%まで下げている。
スノーピークは、コロナ禍におけるキャンプブームの火付役として注目され、高価格帯のキャンプ用品を積極的に展開してきた。しかし、新型コロナウィルスの感染症法上の位置付けが5類に変更となったことで、キャンプ以外の外出にニーズが広がり、アウトドア全般に対する需要が大きく減少している。こうした需要の変化に対応できなかったようだ。
スノーピークは同日、2024年12月期の通期業績予想を発表しており、売上高は306億円(前年比18.9%増)、営業利益は21億7000万円(同130.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は11億3000万円(前年は100万円)を見込んでいる。